スポンサーリンク
消しゴムをくれた女子を好きになった 社会人編
599: 福田 ◆vZuPaMM3aQ :2009/09/17(木) 23:52:10.39 ID:jNqXLO.0
お待たせ・・・とにかく書けた分だけ投下する
いけええええええええ
600: VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/09/17(木) 23:52:54.97 ID:A8Au4/2o
wwktk
601: 福田 ◆vZuPaMM3aQ :2009/09/17(木) 23:53:21.95 ID:jNqXLO.0
大学を卒業して俺も半人前ながら社会人になった。
俺が入った会社は業界の中でも中堅所のメンテナンス会社だった。
ただ、死ぬほど忙しい。
まあ、そこそこの給料が貰えるから文句は言わんけど離職率たけえ。
土日関係無しに呼び出しを喰らうが、暇な時は暇なんです。
てか、拘束時間の割りには、やる事が少ない。
俺は営業管理なので、作業してる立ち会いが多い。
夜中に立ち会ってボーッと作業を見てるだけとかね。
602: 福田 ◆vZuPaMM3aQ :2009/09/17(木) 23:54:16.27 ID:jNqXLO.0
で、翌朝そのまま出勤してデスクワークをして
客先行って家に帰って、
翌日普通に出勤してグタグダ会社で2ちゃんしたりとかww
まあ、立ち会いとか無い時は早く帰れるんだけど作業の人間が休んだりしたら俺が作業する時もある。
お陰でビルの上からぶら下がって窓を拭いたり、ゴキブリだらけの店舗の厨房清掃とか平気。
でも家でゴキブリを発見したら泣き叫ぶ。
まあ、こんな仕事をしてるんだよ。
603: 福田 ◆vZuPaMM3aQ :2009/09/17(木) 23:55:08.53 ID:jNqXLO.0
話を少し戻す。
あの日サトミと離れてから、俺は板倉と森君に散々馬鹿にされた。
「一緒に過ごした方が落とせる確率たけえわ!」とね。
実際に俺もサトミのアドレスを消した事を後悔した。
なんとか消したアドレスを復活させようと、携帯をいじくり回したが、ダメだった。
そりゃ携帯電話も消す前に「消去して良いですか?」って何回も聞くわ。
605: 福田 ◆vZuPaMM3aQ :2009/09/17(木) 23:56:13.83 ID:jNqXLO.0
俺は二回位、用も無くサトミの家の駅の近くをウロつく。
だが、会えなかった。
てかさ、俺マジ馬鹿。
なんでこんな意味が分からん事をするんだよ・・・
俺は再び毎日サトミとの再会妄想を繰り広げる。
けど全く会えない。
俺は神に祈った。
一回創価の勧誘が来た時にマジで入会しようかと思った。
大学での生活はサークルを辞めた事で一人ぼっちに成ってしまう
606: 福田 ◆vZuPaMM3aQ :2009/09/17(木) 23:57:06.72 ID:jNqXLO.0
たまにカズミとすれ違うが、無視される。
そりゃそうだよね。
俺はね、本当に色んな物を無くしてしまったよ。
ただ一つ救いは、板倉と森君がいた事だった。
二人は散々口では馬鹿にするが、だけど友達を辞める事は無かった。
それが俺の全てで構わない、そう考えていたんだ。
607: 福田 ◆vZuPaMM3aQ :2009/09/17(木) 23:57:57.39 ID:jNqXLO.0
社会人になり、俺は真面目に働いた。
てか、他の人が土日の仕事を嫌がる中、俺は恋人もいないから、どうせ暇なので引き受ける事が増える。
客先にも家に帰ってやる事も無いので、夜に顔を出して顔繋ぎをする。
いつの間にか俺は売上を伸ばし三年目に成った時に主任にしてもらった。
608: 福田 ◆vZuPaMM3aQ :2009/09/17(木) 23:59:12.67 ID:jNqXLO.0
皆は俺を真面目だ、真面目だと誉めるが、俺は皆と違い休んでまでやる事が無いだけなんだけどね。
しかも地元から離れたもんだから板倉や森君にも会えない。
俺は完全に仕事マシーンww家に帰るのも面倒で職場で寝泊まりする事も多々あったねー。
それがまた評価を上げるんだけどさ・・・違うんだけどねマジで。
これだけ仕事が忙しくても俺はサトミを思った。
マジ俺キモい。
地元から新幹線でニ時間位の距離が離れてるのに俺はサトミと街で偶然会う事を期待する。
この病気は治らなかったね
609: 福田 ◆vZuPaMM3aQ :2009/09/18(金) 00:00:51.74 ID:zzurDdg0
そんな毎日を繰り返していたんだよ。
主任になった時新人が入社して来た。
男女一名づつ。
そして・・・
俺はその、新人の女の子の方を初めて見た時に・・・
俺は心臓が破裂する程の衝撃を味わった・・・
松平健そっくりだった・・・
スポンサーリンク
611: 福田 ◆vZuPaMM3aQ :2009/09/18(金) 00:01:50.11 ID:zzurDdg0
そのキリッとした瞳、意思が強そうな唇・・・
正に松平健。
暴れん坊社員の誕生だった。
しかもこの業界で女が営業で入るのも珍しい。
松平は「よろしくお願いします」キリッとした声で言う。
男だったら良かったのに・・・
男の新入社員はイケメンだった。藤原竜也みたいな感じ。松平と竜也は俺の部下になり、俺が新人指導にあたる。
612: 福田 ◆vZuPaMM3aQ :2009/09/18(金) 00:02:51.11 ID:zzurDdg0
松平は物覚えが早い。
キリッとした顔で、ドンドン吸収していく。
逆に竜也はダメな子だった。頭は悪く無いんだけど、なんて言うか天然だった。
男の天然はイランよ。
でも素直な子だった。
俺は客先に二人を連れて行ったり、新規の飛び込み営業の仕方を教えた。
松平は基本物怖じせずに、最初の飛び込み営業からハキハキと挨拶出来た。
613: 福田 ◆vZuPaMM3aQ :2009/09/18(金) 00:04:17.43 ID:zzurDdg0
竜也は凄いなビビりだった。
まあ、最初は誰でもビビるんだけどさ
竜也は緊張しまくって資料を入れてるファイルと地図を入れてるファイルを間違えて出して
群馬県の辺りを指差しながら
「清掃コストの見直し」の説明を始めた時は、俺も客も茶を吹いた。
614: 福田 ◆vZuPaMM3aQ :2009/09/18(金) 00:05:22.71 ID:zzurDdg0
だが、松平も松平で面倒臭い奴だった。
俺が「明日悪いんだけどさ、○○さんの所に集金に行って来てくれない?」っ言うと
松平「明日は土曜日ですけど休日手当は付くんですか?」
ねーよ。そんなの。
俺「無いけどさ、あそこは土曜日しか開いて無いし」
松平「それっておかしいと思います」
うん。でもね仕事ってそんなもんなんだよ。
俺はコンコンと説教をしたかったが、如何せん俺は弱かった。
615: VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/09/18(金) 00:06:11.78 ID:P1hNF2go
竜也は甘えん坊社員枠か。
いいコンビではないか。
616: 福田 ◆vZuPaMM3aQ :2009/09/18(金) 00:06:27.35 ID:zzurDdg0
かと言って俺も別の仕事があり行けない。
俺が困っていると竜也が俺に言って来た。
竜也「あ、僕行きましょうか?」
俺は物凄く不安だったが、竜也に任せてみた。
案の定領収書に収入印紙を貼り忘れて二度手間で再度俺が行く羽目に成ってしまった。
この様に面倒臭い部下に囲まれての俺の社会人としての生活を送っていたんだ。
617: 福田 ◆vZuPaMM3aQ :2009/09/18(金) 00:07:57.50 ID:zzurDdg0
ごめん今日はここまでしか書けてない
上司の目潰しに失敗したんだ
明日は朝から日帰り出張なので電車の中で極限まで書きます
じゃあお休み
620: VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/09/18(金) 00:14:49.22 ID:fxxbHsso
ビル清掃(か?)ってむっさ値切られまくってる職種じゃん。
業績がいい会社って少ないんじゃね?
619: VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/09/18(金) 00:10:41.65 ID:JvQpzz6o
>>617
無理すんなよ
おやすー
618: VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/09/18(金) 00:08:53.40 ID:P1hNF2go
乙でした。
おやすみ。
627: 福田 ◆vZuPaMM3aQ :2009/09/18(金) 10:07:01.09 ID:WKCYNgSO
とりあえず投下します
頑張れ俺
628: VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/09/18(金) 10:08:12.73 ID:dhZVQYAO
待ってましたー
629: 福田 ◆vZuPaMM3aQ :2009/09/18(金) 10:08:37.27 ID:WKCYNgSO
新人との日々が慣れ始めた初夏の日の事だった。
俺が深夜の現場の立ち会いを終えて会社へ到着。
ヒゲも剃らないまま、パソコンで報告書と見積もりを作っていると、一本の電話が会社に入る。
事務員が電話に出て「はい、はい・・・」と焦った表情で呟いている。
うわ・・・完全にクレームの電話だった。
朝からキツイ。
事務員がチラチラと俺を見る。
ハイハイ。俺が変われば良いんでしょ。
630: 福田 ◆vZuPaMM3aQ :2009/09/18(金) 10:10:43.48 ID:WKCYNgSO
事務員は電話を保留にすると俺を見た。
「松平さんのお客さんの○○さんです・・・」
なんですと。
松平はまだ来てない。と言うかアイツは直行だった。
うん?待てよ、そもそも、その客は昨晩、掃除に入っているはず・・・
俺は怪訝に思いながら電話を代わる。
俺「お待たせしました。松平の上司の福田と申します」
客「どうなってんだよ!!!来てないじゃないか!!!!」
いきなり言われたが何が来てないかはすぐにピンと来て、俺は顔面から一気に血の気が引いた。
631: 福田 ◆vZuPaMM3aQ :2009/09/18(金) 10:17:36.75 ID:WKCYNgSO
が、冷静に対応すべく落ち着いた声で言う。
俺「来てない・・・」
客「掃除だよ!!!ウチは今日オープンなんだよ!!!どうすんの!!!!」
やっぱり・・・俺はその間に今からすぐに動ける作業員や下請のデータを検索。
俺「申し訳ございません!!」
客「どうすんの???え??今日の10時開店だよ???」
時計を見ると8時だった。絶対に間に合わない。
632: 福田 ◆vZuPaMM3aQ :2009/09/18(金) 10:19:02.69 ID:WKCYNgSO
この客は店を改装して今日オープンだった。
で、店をそんなに休め無いので突貫工事。
そして俺達掃除屋は最後の最後で作業。
昨晩12時から作業員三名で入る予定だった。
俺「申し訳ございません・・・確認や謝罪に関しましては後ほどさせて頂くとしまして、今からすぐに作業員を向かわせます・・・」
俺は喋りながら、事務員にピックアップした作業員に「今すぐ来い」の連絡をさせる。
注釈で五人呼べと書く。
633: 福田 ◆vZuPaMM3aQ :2009/09/18(金) 10:20:22.99 ID:WKCYNgSO
客「今から?何言ってんの?間に合うの?」
俺「はい、そこでご提案なのですが、まずはお客様が入られるフロアだけを特急でさせて頂きます!とりあえずはお客様が入れる状態にして、残りは夜にさせて頂く、と言う事でお願いします」
これしか無い。
通常三人で充分だが、五人入れてやればギリギリ10時に間に合うか間に合わないか・・・
客「もうしらねーよ!なんでも良いから早くしろよ!!」
そう言って電話を切った。
634: 福田 ◆vZuPaMM3aQ :2009/09/18(金) 10:22:11.44 ID:WKCYNgSO
俺は事務員に聞く「集まりました?」
事務員「四人は・・・今から行く・・・と」
俺「あ、良いです俺行きます」
俺はそう言って作業服に着替える。
俺「あ、あとすみません、松平に連絡して朝の用事が終わり次第俺に連絡させて下さい!」
俺は準備をしながら今日のしなければ成らない事を事務員に押し付けて行く。
こう言う時に仕事を頼むと事務員は快く引き受けるんだよな。
普段は嫌がるけどね。
635: VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/09/18(金) 10:22:36.08 ID:.OX78QDO
福田は出来る上司だな
636: 福田 ◆vZuPaMM3aQ :2009/09/18(金) 10:24:02.02 ID:WKCYNgSO
竜也「おはようございます!」
何も知らない竜也が来た。
コイツも連れていくか・・・俺は竜也を車に有無を言わせずに乗せた。
竜也「え?え?どこ行くんスか???」
俺「今回の責任はお前に全部被ってもらう」
竜也「なーんすかー????なんの件ですか???俺クビっすか???車買おうと思ってたのに・・・」
面白過ぎる奴だなコイツ。
俺「冗談だよ、そもそもお前が責任取ってもなんの解決にも成らんし」
竜也「え???マジっすか???ありがとうございます!!!」
何故かお礼を言われた。
637: 福田 ◆vZuPaMM3aQ :2009/09/18(金) 10:25:50.47 ID:WKCYNgSO
とりあえず10時までに見れる状態にはした。
そこで俺達は一旦会社に帰る。
帰り道に松平から俺に連絡が入った。
松平「お疲れ様です。昨日、誰も行ってない事を聞きまして・・・行ってない業者になんと言いましょうか?」
コイツ、なんで謝らないの?
俺は部下にキレた事は無い。
と言うか、基本、板倉と森君以外にはキレた事が無かった・・・
638: VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/09/18(金) 10:27:15.18 ID:6/DceNgo
トラブったときの機転が利くかどうかが有能無能の分かれ道ww
ふくちゃん、立派になったねぇwwwwww
647: 福田 ◆vZuPaMM3aQ :2009/09/18(金) 10:27:35.80 ID:WKCYNgSO
>>638
違うww俺は別に凄く無いよww単純にトラブルを早く終わらせたいだけww
639: 福田 ◆vZuPaMM3aQ :2009/09/18(金) 10:27:35.80 ID:WKCYNgSO
が、俺はキレた。
俺「最初は『すみません』だろうが!!!!!!!」
松平「え?業者に対してですか?」
違う違う・・・もう、俺の馬鹿・・・
俺は疲れた。昨日も寝て無いし・・・
俺「お前今どこ?」
松平「・・・もうすぐ会社です」
俺「うん、じゃあ待っとけ俺も会社に着くから・・・」
そう言って電話を切った。
竜也がオロオロと少し焦りながら運転している。
640: 福田 ◆vZuPaMM3aQ :2009/09/18(金) 10:29:56.09 ID:WKCYNgSO
違うww俺は別に凄く無いよww単純にトラブルを早く終わらせたいだけww
続き
俺「竜也、お疲れさん、悪かったな急に現場に入ってもらって」
竜也「あ、大丈夫っす・・・福田さん、昨日も立ち合いでしょ?」
俺「うんwwかれこれ30時間起きてるわ、てか、今週睡眠時間みじけーww」
何自慢だよ。
会社に着くと課長に松平が言い訳をしている最中だった。
自分はちゃんとFAXを業者に送ったとの事。
どうやら業者は今日の晩に作業に入ると勘違いしていたらしい。
641: 福田 ◆vZuPaMM3aQ :2009/09/18(金) 10:31:29.44 ID:WKCYNgSO
しかし、この女は謝らん。
課長も少しイライラして机の上でストローの袋を捏ねくり回してる。
俺は埓があかんので課長の前に立つ。
俺「すみません、とりあえず今日の晩に作業に入りまして僕と松平が二人で謝罪後に作業に立ち合います。そして、恐らく向こうが営業保障の話をして来る可能性が有りますけど、そこは飲まずに最悪は今回の施工費用無料で落ち着かせます。で、業者に対してペナルティとして、今回の施工費用は無料、次回、その次位まで値段を下げさせたらどうでしょうか?」
俺が一気にまくし立てると課長は「それで頼む」と一言だけ言った。
642: 福田 ◆vZuPaMM3aQ :2009/09/18(金) 10:34:06.37 ID:WKCYNgSO
俺は次に松平を見る。
俺「とりあえず一言だけ、みんなに謝っとけ」
松平「え・・・?しかし業者が・・・」
俺はピキッと血管が切れる音がした。
俺「あのさ、お前なんで昨日立ち合い行ってないの?」
松平「え・・・??」
俺「俺言ったよね?下請業者に頼むから、立ち会っておけと」
松平は下を向いて黙った。今だ・・・!
俺「自分のしなければ成らない事をせずに、業者ばかり責めてんじゃねーぞ!!!!お前が立ち会っておけば昨晩の段階で何とか出来ただろうが!!!!」
俺は初めて上司らしく怒ってみた
643: 福田 ◆vZuPaMM3aQ :2009/09/18(金) 10:41:07.56 ID:WKCYNgSO
が・・・慣れない事をするもんじゃ無いね。
松平が泣き出した・・・
男前な表情が崩れる。
課長は何事も無かった様に電話を掛け出した。
他の人達も黙って仕事に入る。
俺は慌てた。
松平はまだ泣く。
すると竜也が俺の肩をポンと叩いた。
竜也「あ、俺が・・・」
そう言って松平を連れて部屋を出た。竜也が初めて頼りに成った。
俺は焦って竜也に「うんうん」と頷くだけ。全く女慣れしてない俺・・・
俺は課長を睨む。
課長は俺に背を向けて電話をしていた。
その電話本当に繋がってんのか?
644: 福田 ◆vZuPaMM3aQ :2009/09/18(金) 10:44:33.91 ID:WKCYNgSO
俺は疲れて自分のデスクで仕事を始めた。
その晩に俺と松平で客先に謝罪に行く。
行きしな松平は一言も口をきかなかった。
だだ神妙な表情で助手席で下を向いていた。
俺も何も言わずに運転する。
てか、眠い。
マジで今から俺はちゃんと客と交渉出来るのか?
客先に到着後、案の定営業保障の話をチラつかされる。
俺はひたすら頭を下げた。客が痺れを切らすのを待ったんだ。
押し問答の末、今回は施工費用無料で話がついた。
646: 福田 ◆vZuPaMM3aQ :2009/09/18(金) 10:46:26.45 ID:WKCYNgSO
俺と松平はそのまま立ち合いに着く。
もう俺は眠気が限界だった。
朝の4時に作業が終わり俺らは家路に着いた。
翌日俺は商談があるので、一旦家に帰って着替えたい、そう思っていた。
松平の家に着き松平が降りる。
降り際に松平が頭を下げた。
松平「申し訳有りませんでした・・・」
そう言う。
俺「まあ、こんな事もあるよ、だから立ち合いは大事だからさ、特にウチの作業員以外を使う時は必ず立ち合いした方が良いよ」
松平「はい」
俺「じゃあ明日、て言うか今日は重要な用事が無ければ休め」
松平「はい」
俺「お疲れ」
俺はそう言って家に帰る。
647: 福田 ◆vZuPaMM3aQ :2009/09/18(金) 10:48:04.65 ID:WKCYNgSO
家に到着後、風呂に入り目覚まし時計を四個設定後に眠りに付く。
三時間後、四個の目覚まし時計がけたたましい音を立てて俺を起こす。
ハイハイ。もう分かったから・・・
俺は起きて一旦会社に行く。
松平が来ていた。
俺は驚いた。まさか来てるとは思わなかったからだ。
俺「どうしたの?」
松平「いえ、やる事が有りましたので・・・福田さん、今日の商談に同行させて貰って良いですか?勉強させて欲しいんです」
俺は嬉しくなった。
松平が前向きに仕事をしてくれるからだ。
648: 福田 ◆vZuPaMM3aQ :2009/09/18(金) 10:53:09.54 ID:WKCYNgSO
すると竜也が立ち上がって言った。
竜也「あ、俺も行きたいです!」
俺「いや、多過ぎるだろww」
俺は部下が少しづつモチベーション上げてくれるのが嬉しかった。
昔の俺なら、人の事はどうでも良かったんだが・・・
俺は単純だったよ。まだこの時は
649: 福田 ◆vZuPaMM3aQ :2009/09/18(金) 10:55:07.07 ID:WKCYNgSO
最終章の序章が終わりました。今からが本編です。
いつもながら長々書いてすみません。
とにかく俺の指が朽ち果てるまで書きます。てか、絶対に今日終わらない・・・
また後で
650: VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/09/18(金) 10:55:36.46 ID:b67pVok0
wktk
655: VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/09/18(金) 11:03:48.29 ID:.OX78QDO
松平√…いや、まさかな…
657: VIPにかわりましてパー速民がお送りします :投稿日:2009/09/18(金) 11:50:34.83 ID:sMiMawAo
いやいや、竜也√だろ
658: VIPにかわりましてパー速民がお送りします : 投稿日:2009/09/18(金) 14:26:46.43 ID:F4igg9Qo
板倉や森の線も消えたわけじゃない
スポンサーリンク
660: 福田 ◆vZuPaMM3aQ :2009/09/18(金) 17:25:09.32 ID:WKCYNgSO
お待たせしました。投下します
661: VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/09/18(金) 17:25:24.35 ID:ZLK7Wrk0
おー
wwktk
662: 福田 ◆vZuPaMM3aQ :2009/09/18(金) 17:27:09.70 ID:WKCYNgSO
ある日会社で飲み会があり、俺はそれに参加した。
ウチの飲み会は非常に大人しい。皆黙々と食べる事に集中する。
酒弱い人が多いんだよ。
竜也はその中でかなり酒が強く・・・面倒臭かった。
一人でビールの瓶を空けた。皆が一応拍手する。
竜也が嬉しそうに俺の隣に座った。
竜也「結構やるっしょww」
俺「仕事もそんだけ勢い出せよ」
竜也は凹み一人で日本酒を飲み出した。
663: 福田 ◆vZuPaMM3aQ :2009/09/18(金) 17:28:48.46 ID:WKCYNgSO
松平が俺の隣にビールを持って来た。
松平「お疲れ様です」
そう言って注ぐ。
俺「ありがとう、松平もそんな気を使わないで良いよ。適当で」
松平「はいww」
最近松平が笑顔を見せる様に成ってきた。
あれ以来、土日も嫌がらず仕事をする。
少し責任感が出て来て良かった。
竜也「福田さーん、俺なんで営業出来ないんスかねー」
俺「馬鹿だからじゃ無いか?」
竜也が再び凹み一人で焼酎を飲み始めた。
664: 福田 ◆vZuPaMM3aQ :2009/09/18(金) 17:30:24.73 ID:WKCYNgSO
松平「福田さん、二次会行きます?」
松平も少し酔い、キリッとした表情も少し崩れ始めた。
俺「うん、一応部長が行くなら行かないとな・・・」
松平「福田さんが行くなら私も・・行こうっと・・・」
うん?あれ?この感じ昔も有ったぞ?
俺「あ、別に無理に行かないで良いよ、しかも多分スナックかキャバクラだよ」
松平「良いんです、行きたいから行くんですよ」
そう言って俺を横から見上げる様に言う。
665: 福田 ◆vZuPaMM3aQ :2009/09/18(金) 17:32:21.75 ID:WKCYNgSO
これは・・・!!!
俺の病気が再発した。
コイツ・・・俺に気があるんじゃねーの・・・?
うん。久しぶりに再発した。
竜也「僕も行きますぅ~」
俺「良いけど多分課長に説教されるぞ」
竜也は凹んでテキーラを飲み始めた。
その日から俺は少し松平を意識し始めた。
別に好きに成った訳では無い。
ただ、気に成ってしまう。
営業とかに一緒に行く時も少し明るく喋る様になった。
666: VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/09/18(金) 17:32:53.16 ID:1zza2AU0
誰√でもいいから良い形で終わって欲しいなー
668: 福田 ◆vZuPaMM3aQ :2009/09/18(金) 17:34:24.03 ID:WKCYNgSO
松平は確かに冷静に見れば顔は綺麗だと思う。
でもマツケンなのよね・・・
マツケンで携帯の文字を打つと予測で松平健が出て来る不思議・・・
目がキリッとし過ぎだし、俺の第一印象がマツケンなので、もうそれ以外に見えない。
せめて大地真央が良かったよ。
まあ、俺はそれでも好かれる事に悪い気はしなかった。
669: 福田 ◆vZuPaMM3aQ :2009/09/18(金) 17:36:00.58 ID:WKCYNgSO
ある日俺が早めに仕事を終えると竜也と松平二人が俺に話し掛けて来た。
三人で飲みに行こうと誘われる。
こんなんどう考えても俺の奢りじゃねーか。
俺はそう思いながらも、上司として仕方ないと思い飲みに行く。
竜也と松平はすっかり同期として仲良く成っていた。
なんか俺の中で嫉妬が生まれた。
うん?嫉妬?マジで?俺は松平を意識してんの???
俺の心がざわついた。
マジで俺はそうなのか・・・
670: 福田 ◆vZuPaMM3aQ :2009/09/18(金) 17:38:59.24 ID:WKCYNgSO
三人でカラオケに行き、俺は松平をチラ見する。
うーむ・・・マツケン以外に見えない。
どうしたんだ俺は・・・
どうしたいんだ?その気持ちが強く成っていた。
帰り道、松平は別の方向なので駅で別れる。
俺と竜也が電車に乗った。
竜也「松平なんですけどね・・・」
突然竜也が話し出した。
俺「うん」
竜也「福田さんの事好きっすよ」
俺は少し動揺する
俺「ねーだろうww」
やっぱりそう思うかい?竜也君。
竜也「松平って、結構尽くすタイプだと思いますよww」
俺「サンバとか上手いのかな?」
竜也「え?」
俺「いや別に」
竜也「どうします?ねえ?どうしますか?ww」
竜也ノリノリ過ぎ。ウゼエ。
俺「ハハ・・・」
俺は笑ってごまかした。
671: 福田 ◆vZuPaMM3aQ :2009/09/18(金) 17:40:42.86 ID:WKCYNgSO
俺はその晩、眠る前に久しぶりに妄想をする。
最近は寝る時は速効で寝てたので妄想をしなかったが・・・まあ、御想像通り・・・松平が出て来ました。
ああ言う子も良いかもね・・・俺は思った。
俺は人恋しかったのかも知れない・・・板倉も森君もいない。
前に付き合ったのは五年前・・・
出会いも無い・・・
そして・・・
サトミにも・・・出会え無い・・・
672: 福田 ◆vZuPaMM3aQ :2009/09/18(金) 17:42:11.41 ID:WKCYNgSO
夏も本番になり、営業に出掛ける際のスーツがウザくなる。
クールビズとか言ってもさあ、営業マンはスーツ着ないとダメなんだよね。
まあ、それは良いとして。
ある日俺が現場に立ち会いに行くと、作業員が来ない。
ウチが直接雇っている作業員なんだが来ない。
マジかよ。俺は困った。
とりあえず作業員に電話。出ない。
まあね、実際に一人で出来る現場だから俺一人で出来ない事は無い。
スポンサーリンク
673: 福田 ◆vZuPaMM3aQ :2009/09/18(金) 17:43:53.47 ID:WKCYNgSO
俺も一通りの技術はある。
が・・・スーツだ。まあ、それは良い。
道具が全く無い。ポリッシャーと言う洗浄する機械とかワックスも無い。
て言うか何もかも無い。俺はもう一度作業員に電話。
出ない。奴はクビだなこれは。
てか、非常にマズイ。客に言えば日にちを変えれる事はないが、信用を失う。
俺は竜也に電話。出ない。
まあ、日曜日の深夜だしね。
課長とかに電話するも、酒飲んでるから道具を積んだ車を運転出来ないとの事。
俺は迷った末に・・・松平に電話した・・・
674: 福田 ◆vZuPaMM3aQ :2009/09/18(金) 17:46:00.60 ID:WKCYNgSO
松平はすぐに電話に出てくれた。
俺「あ、松平・・・スマン助けてくれ」
俺は松平に説明。松平はすぐに会社に行って車を乗って来てくれる事になった。
なんかその時俺はドキドキしていた。
なんじゃい、この感情は・・・
一時間後に松平は現れた。
松平は自分も作業着を着ている。
松平「私も手伝います」
そう言ってくれた。
俺は松平に感謝して作業を始めた。
二人で会話しながら笑いながら作業をする。
なんか、その時・・・
凄く松平が可愛く見えたんだ・・・
675: 福田 ◆vZuPaMM3aQ :2009/09/18(金) 17:47:46.50 ID:WKCYNgSO
翌日から俺は一人に成ると松平の事を考える。
テレビでマツケンが映るとドキッとしてしまう。
多分俺は何も無かったら松平とすぐに付き合ってたと思う。
だが俺は上司だし、もし別れたら最悪だ・・・
そう思っていた。
もう別れの辛さを味わうのは嫌だった。
そして、何故別れの事を考えるかと言うと・・・
俺は信じてたんだよ・・・
サトミと再び出会える事を・・・
でも、そんな奇跡は起きなかったし、これからも起きそうも無い。
俺は殆ど決断しかけていた。松平と付き合う事を・・・
676: 福田 ◆vZuPaMM3aQ :2009/09/18(金) 17:49:58.47 ID:WKCYNgSO
盆前の事だった。
俺は竜也と二人で飲みに行った。
竜也はいつも通り俺に凹まされて焼酎を浴びる様に飲んでいた。
そして再び愚痴って俺に凹まされて飲む。
こんな奴だが確実に成長してたし、俺も何故か好きだった。
その日は竜也は激しく飲み、一人でベロベロに。
明日から盆休みに入るので、俺は構わないかな?
と思い竜也を家に送っていくべくタクシーに乗った。
678: 福田 ◆vZuPaMM3aQ :2009/09/18(金) 17:52:40.90 ID:WKCYNgSO
竜也は俺に
「俺はねー、福田さんの事を尊敬してるんスよ・・・マジっスよ!!」
と言っていた。確かに竜也は俺に懐いてくれている。
俺は「ハイハイ、じゃあお前が社長に成ったら俺を専務にしてね」と言ってた。
てか酔っ払いはウザい。竜也の家に着くと竜也は既に寝ていた。
俺は竜也を起こす・・・が起きない。
部屋は何号室だよ・・・
俺は竜也に叫んだ「何号室だよ!おい!」
竜也「・・・301・・・」
うめき声みたいな声で答えた。
679: 福田 ◆vZuPaMM3aQ :2009/09/18(金) 17:54:34.65 ID:WKCYNgSO
俺はタクシーの運転手に金を払い、竜也を背負ってエレベーターに乗る。
一応飲んだ後なので、俺も付き添って竜也の家に泊まろうとタクシーを返したのだった。
が、ふと思い出した・・・
確かコイツ姉ちゃんと住んでるはず・・・
アッチャー・・・ダメじゃん。
なんか姉ちゃんが先に上京して、竜也もその後に上京したので一緒に住んでると言っていた。
てか、コイツの実家どこだっけ?
聞いた事が有ったっけ?覚えて無かった
680: VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/09/18(金) 17:55:59.37 ID:jq2nn5Uo
まさか……
681: 福田 ◆vZuPaMM3aQ :2009/09/18(金) 17:56:05.34 ID:WKCYNgSO
基本コイツの私生活は興味が無かったんだ。
ただ、なんでコイツの姉ちゃんの事は覚えてたんだろう・・・?
あ、そうか・・・コイツの名字が・・・・
『石原』
だったからだ・・・
どこにでも有る名字だけど、ふとコイツの姉ちゃんが・・・
もしかして・・・みたいな馬鹿な話を考えたからだ・・・
まあ、そんな奇跡みたいな話は無いけどね。
俺もそこまで痛い奴じゃ無い。