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妖怪退治の仕事してるけど、何か質問ある?その2

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妖怪退治の仕事してるけど、何か質問ある?

先生とマレーシアに行った

852 :1 ◆cvtbcmEgcY :2013/07/17(水) 22:03:53.00 ID:AtFE2iYh0

こんばんわ。

じゃあ少し東南アジアであったこととか話すか

↓『先生とマレーシアに行った』始まり↓

854 :1 ◆cvtbcmEgcY :2013/07/17(水) 22:03:55.00 ID:AtFE2iYh0

これはちょうど去年のこのころの話で

先生がマレーシアの友達に会いに行くから、お前も来るか?
みたいなことを言っていた。

その時はめずらしく、先生が交通費を持ってくれるという話だった。
ちょうど、その時はすこし稼ぎがいい仕事が終わった後で先生の機嫌がかなり良かったのが理由かも

成人してからは、先生からなけなしだけど、給料をもらっていたんだけど。
仕事の時、新幹線とかの移動費用も自分持ちが多かったから
かなりめずらしい話だった。

特に仕事関係のものでもないらしくて、俺はどうせならと考えて
ついていくことにした。

まぁ、軽い旅行気分だった。

855 :1 ◆cvtbcmEgcY :2013/07/17(水) 22:03:56.00 ID:AtFE2iYh0

ちなみに、この話は妖怪関係とすこし違う話で
どっちかというと、人が怖いみたいなやつ。

その先生の友達って人は、昔仕事ですこしお世話になったという人で
中国人のおっさんらしい。そんで霊感がすごいうんぬんで
金牌術っていうよくわからない分野のものに詳しく
妖怪から、除霊とか、風水とか、なんでもござれの感じな人だった。
現地ではそれなりに有名な人らしい。

金牌術についてはまたすこし後に。

俺としては、その頃にはそれなりに貯金があったから
到着してからはすぐに先生と別行動して、帰るときに合流するみたいな感じに持って行きたかった

行く前にはそれなりホテルとか物価とかしらべて、ひとりでインジョイするつもりだったんだけど
そんな俺の考えを知ってか、先生は飛行機で俺にマレーシアの女はすごいんだぜ、ゲヘへ
みたいな話をしてきて

そんで、友達に会った後に、俺を東南アジアの女の素晴らしさを知ることができる場所に連れて行こうか?
と聞いてきた。

俺は3,4分ぐぬぬって悩んだけど、やっぱり男なわけで
●貞を異国で捨てるのも悪くないなぁとかなんとかw

一人でホテルを予約していたんだけど、キャンセルした

856 :1 ◆cvtbcmEgcY :2013/07/17(水) 22:03:57.00 ID:AtFE2iYh0

そんで空港から、先生に連れられて、その人の家に行くことになったんだけど

最初はバスに乗って、2,3回乗り換えて、さらにタクシーに1時間半揺らされて
その後さらに車が通れないような細い道(町中なんだけど、なんか細かった)を徒歩で1時間。それでやっと着いた。
ちなみに、その間の荷物持ちはもちろん俺だった。

もしかしたら俺は先生に荷物持ちとして連れられてきたのでは?
とかおもった。

先生の知り合いの住んでいる場所はかなり古い感じのアパートみたいなもので
そのアポート一つ丸々その人のものみたいな感じ?
ぼろいけど、中は結構きれいで

住むにはいい感じだった

857 :1 ◆cvtbcmEgcY :2013/07/17(水) 22:03:58.00 ID:AtFE2iYh0

俺と先生を出迎えてくれたのは、かなりのイケメンで俺と多分ほぼ同じ年の青年だった。

日本語ペラペラで、先生と話していたんだが、俺はほぼ無視された。
たぶん、雇われた荷物持ちだと思われていたのかも

そんで、話の内容から、その青年の名前はワンなんちゃらで
中国人で、先生の友達の弟子的な人だった。

無視されて少しムッとしたから、わんとか犬かよとか、大人げないことを思ったりもした

そんで案内されてやっと、先生の友達の人にあったんだけど
これまたかなりのイケメンで、後から、先生よりも年上で50台後半だと知ったんだけど
40代のナイスミドルみたいな感じだった。

858 :1 ◆cvtbcmEgcY :2013/07/17(水) 22:03:59.00 ID:AtFE2iYh0

少し前にも質問あったけど、うちの業界ではイケメンは少し少ないという話をしたよね
これはとくに理由というのは定かではないんだけど
最近自分が思うに、たぶん、イケメンのほうが女性的な部分が強いからじゃないかな?
あくまで憶測だから気にしなくてもいいが

そんなジンクスを真向に崩された気がして、俺はすこしこの子弟に興味がわいた

最初ナイスミドルのおっさんは先生とひさしぶりとか日本語で色々話して

そんで、俺の存在に気がつくと
この子は誰だ?と聞いてきた。

先生は俺のことを紹介すると、おっさんはリーなんチャラだと紹介した。
リーのおっさんは物珍しそうにすこし俺を眺めたりしたんだが

俺と先生を座れる席に案内して、ワンくんにお茶を出させた。
その間に先生とリーのおっさんが世間話を色々していて

俺がちょうどお茶を口にしようとしたら、先生にそのお茶は飲まないほうがいいぞ
と、たしなまれた

863 :1 ◆cvtbcmEgcY :2013/07/17(水) 22:04:04.00 ID:es9jIjcT0

先生にえ?って感じな顔をしたんだけど。
先生は呆れたかのように、昔は教えただろ?綺麗な部屋には気をつけろって。

そんで、そこでやっと思い出して合点した。
この家ってもしかしたら蠱を飼っているんですか?
って聞いたら。リーのおっさんはそうだ。と答えてくれた。

まぁ蠱って割と有名だから、wikiにも割と詳しく書かれていてるんだけど。
多分みんなが思っているような式神みたいなものとはまた違うんだよね。

かなり前に、そういった式神みたいなものは多分使える人はいない、といったよね。

じゃあ蠱ってのは実際のところどういうものかというと

今日はもう遅いしまた明日にするね。
ねるよ。おやすみ

869 :名も無き被検体774号+:2013/07/17(水) 22:04:10.00 ID:0iK+XfdT0
酒呑童子を狩ろうとしてますが、どうやったら上手く狩れますか?

874 :1 ◆cvtbcmEgcY :2013/07/17(水) 22:04:15.00 ID:O1I3gcfH0

こんばんわ

>>869
俺も倒せるきがしないから、もっとすごいひとに聞いてみるといいよ

876 :1 ◆cvtbcmEgcY :2013/07/17(水) 22:04:17.00 ID:O1I3gcfH0

ではまずは蠱についてかな。

蠱ってのは一種の人工的に妖怪に似た何かを作り出す手法なんだよね
まぁ、作り方とかはwikiに色々書いてあるんだけど

あそこ敵には蠱は呪いの道具として使われていて
蠱をすりつぶして、呪いたい相手に飲ませると、相手は呪われて死ぬ
というもの。

ただ、うちの先生によるとそんなもんマユツバにもほどがあるとのことだ

877 :1 ◆cvtbcmEgcY :2013/07/17(水) 22:04:18.00 ID:O1I3gcfH0

普通に現代の常識的に考えて
たくさんの虫とか蛇とかを共食いさせたりとかすれば、それだけ生き残ったやつにたくさんの寄生虫が集まるし、
それがないとしても、かなり汚い

そんなものをすりつぶして誰かにのませたら、病気の一つや二つにもなる
しかも昔は医療環境がひどいから、多分そのまま死ぬ

ただ、これだけだと、蠱の使い方としては下の下
結局のところ、ただ毒を盛るのと同じだからね

本物の蠱使いってのはもっと恐ろしいものなんだよ。

最初に言った通り正しい蠱とは一種の人工的に作り出された妖怪で
人間に対してはかなり悪い方向の感情をもっているらしい

そして、その力というのは、どっちかというと座敷わらしに似たもので

昔話では、とある金持ちの一家が歴代にわたって蠱を飼っていたんだけど

新しく嫁が家に入り、嫁には蠱を飼っているとは言わなかった
ある日、その家の他の人が外出して、嫁だけが留守番していたら
突然部屋に置いてあった大きな桶から物音がして、嫁が確認すると中には大きな蛇がいた

びっくりした嫁は急いで、お湯を沸かして、その蛇にかけてころした。
家の他の人が返ってきた後、その話を聞いたら、みんな泣きだして
すこししたら、家の人間全員が病気でなくなった。

というものがある

882 :1 ◆cvtbcmEgcY :2013/07/17(水) 22:04:23.00 ID:O1I3gcfH0

蠱の専門家でも何でもないから、説明がうまくなかったり、詳しくなかったらごめん
結局のところ蠱はなんの働きをするか簡単にいうと「寄生虫」みたいなもの

蠱を作った人は、それを他人に「憑かせる」
作られた蠱によっては、その憑いた人から運気とか寿命とか色々吸い取って
そんで憑かれた人間が死んだりすると、また作った人の元に戻っていく。

ただ、ここで気をつけないといけないのは蠱はより住みやすい環境に住みつく習性があるから、
たまに憑いた人の家が心地よくてそこに居座ることもあるんだけどど、
その場合、作った人も、憑かれた人も色々吸い取られて死ぬ。

しかも、蠱は一定時期に人を殺したりしないと作り手を殺すので
いったんつくったら、三年おきぐらいに新しく人を殺さないといけないとのこと
じゃないと、作り手を殺す。

さらに、もし蠱が見つかって、誰かほかの術者とかに殺されれば
それでも作り手は死ぬ

大体こんな感じかな?

884 :名も無き被検体774号+:2013/07/17(水) 22:04:25.00 ID:bnAckN770
維持するのも制御するのもたいへんなんだね

887 :1 ◆cvtbcmEgcY :2013/07/17(水) 22:04:28.00 ID:O1I3gcfH0

そんで蠱をどうやって放つかというと
これも方法が色々あるんだけど

どの方法でも、あげる→受け取る、というサイクルが必要みたい

例えば、財布みたいなものに蠱を仕込んでおいて、それを道端に置いていく
そんで、その財布をねこばばすると、蠱はねこばばした人につくとか

放つ側としては「財布を上げる」そして拾う側としては「財布をもらう」みたいな関係ができて、そこで蠱は拾った人に憑く
だから、道端に物が落ちていたらむやみに拾わないほうがいいし、拾ったとしても警察に届けたほうがいい

そして、蠱の厄介どころとしては、作り手が仕込む場合もあるけど、蠱は式神とかと違って自分の意思があるから
たまに、独断で誰かについてしまうことも多い。

例えば、蠱を飼っている人が友人を誘って食事をするとしよう。
その友人とは親しいとしても、飼っている人は「食事をあげる」
友人は「食事をもらう」って関係ができると、蠱が無断に友人について
友人を吸い殺すことも多いらしい。

まぁ、これでも軽いほうで。ひどいと
握手を求める、それに応じられるとかだけでも、相手に憑いたりする。

だから、蠱を飼っている人は碌な人間関係はつくれない。
身内から死んでいくからな。

888 :1 ◆cvtbcmEgcY :2013/07/17(水) 22:04:29.00 ID:O1I3gcfH0

>>884
大変というかできない。

ちなみに買い物の場合では、お金を渡す→かわりに何か貰う
というものだから、憑かれる心配はないらしい。

そして蠱を飼っている家の特徴としては、ほこりがひとつもないほど綺麗
人がたくさん住んでいる場所に家が建っている
写真が飾っていない、とかなんとか

もちろん、蠱の予防策的なものもあって
他人の家で、ご飯とかいただくときは、箸でまずお椀をたたく
ネギを持ち歩いて、他人の家に入る前に、齧る
万能な塩たっぷりしょうが水を外出後に飲んでみるとかとか

ちなみに、蠱のいる家でお酒飲むのは厳禁で、かなりやばいらしい

891 :1 ◆cvtbcmEgcY :2013/07/17(水) 22:04:32.00 ID:O1I3gcfH0

ここで話を戻すんだけど、俺はそんなことを思い出しながら
口をつけそうになったお茶を置いた。

蠱を飼っているなら、相手側に何も悪意がないにしろ、
むやみに何かをもらったりするのはかなり危ない行為だった。

同時に、なんて物騒なもん飼っているんだ。
しかも、お茶を出してくるとか憑かせる気満々じゃないかとも思った。

すると先生はそんな俺の考えを読みとったのか
リーのおっさんは好きで蠱を飼っているわけではないと説明してきた。
どうやらそれは親から受け継いだものらしく、俺でいうイタチみたいなものだという。

そんで、それでもお茶を出したりするのは、礼儀がなっていないと
蠱に愛想尽かされる可能性があるかららしい。

それで、もし憑かれたとしても、それは自己責任だ
とのこと

890 :名も無き被検体774号+:2013/07/17(水) 22:04:31.00 ID:FBpRsr+40
昔から日本人は頂きも物をしたら必ずお返しをするけど、その理由の一端もこんなところにあるのかな?
チャラにするというか。

892 :1 ◆cvtbcmEgcY :2013/07/17(水) 22:04:33.00 ID:O1I3gcfH0

>>890
まさにその通りかもね

ちなみに蠱毒ってのは「こどく」って読む。
言い換えれば「孤独」なんだよなぁ

すまないが今日はここまで、明日は来れるかわからないけど
暇があったらまた話の続きするよ

おやすみ

898 :名も無き被検体774号+:2013/07/17(水) 22:04:39.00 ID:y84hgMnh0
今日もありがとうです
ところでそうやって人から呪物を貰ってしまった場合
それを相手に返す場合はこちらからも何かあげる
また縁を切るみたいなのはやっぱ1さんみたいな専門家を頼るほかない?
単純に貰ったの燃やす・捨てるというのは危険ですか?

>>898
呪いの場合は、相手と共倒れする覚悟あるなら
もやしたりしてもいいけど、それがいやなら、しかるべき措置を取るべきかも
蠱がついた場合は大抵共倒れ以外道がないみたいだけどね

904 :名も無き被検体774号+:2013/07/17(水) 22:04:45.00 ID:yxPzbm8J0
天皇の写真が有効ってことは
明治天皇替え玉説は嘘ってこと?

>>904
聞いたことない事件だったからググったから、そういうこともあったのか

まぁ、大切なのは当分血筋より家柄なのかもね

920 :名も無き被検体774号+:2013/07/17(水) 22:05:01.00 ID:7SZKlH/K0
>>1さん。いや>>1以外でもいいから、火蝶について知ってる?

>>920
名前より特徴教えてくれたほうがわかりやすいかな

930 :1 ◆cvtbcmEgcY :2013/07/17(水) 22:05:11.00 ID:phYzrDan0

一通り世間話が終わると
リーのおっさんは先生に見せたいものがあると言って
先生を別の部屋に案内していたった。

俺も付いていこうとしたんだけど
リーのおっさんは若い人にとってはつまらないものだといって
ワン君に町の観光案内でもしてもらいなさいと言ってきた

俺はしかたなくワン君について行って、そこらへんを散歩することになった。

ワン君も日本語がすごく上手だったんだけど
なんか態度が悪いというか、微妙にこちらを見下している感じがあって
すこし気に食わないやつだった。

932 :名も無き被検体774号+:2013/07/17(水) 22:05:13.00 ID:KAmFSLzL0
次スレ用意致しました
http://hayabusa3.2ch.net/test/read.cgi/news4viptasu/1378561396/

933 :1 ◆cvtbcmEgcY :2013/07/17(水) 22:05:14.00 ID:phYzrDan0

>>932
ありがとー

しかしワン君の対応自体は丁寧だし、お願いごととかは普通に聞いてくれる感じだった
彼としばらく町をうろついて、屋台みたいなところで色々食べたんだけど

ワン君は結構すごかった。
なにがすごいかというと、みんなからの人気がやばかった。
なんか現地の言葉は理解できなかったんだけど
町の殆どの人と知り合いみたいで、みんなから挨拶してもらったり
お店なら、普通に食べ物ただでくれたりした。

現地に到着したのが午後の3時頃だったんだけど、そのまま町を2,3時間回って
特に観光スポットはないけど、異国の文化というかそういうのが新鮮だった。

お守り屋さんとかもあったんだけど、物珍しさから色々買ってしまったら
そんなもの何の役にも立たないから、もしほしいなら、私が効力のあるものをあげると、ワン君が言い出した。
蠱のこともあるから丁重にお断りした。

そんでなんだかんだでリーのおっさんの家に戻ると、リーのおっさんと先生が消えていた

935 :1 ◆cvtbcmEgcY :2013/07/17(水) 22:05:16.00 ID:phYzrDan0

そんでワン君によると、どうやら書置きがあって、二人で飲みに行くらから
明日の朝まで留守番を頼みたいとのこと。

まぁ、二人は古い友人みたいだし、2人きりで話したいことでもあったのかもね
でも次の日の朝までとは...まさか例の東南アジアの女性のすばらしさを知ることができるいいところじゃないよな。
とか思ったけど、先生は帰るときに連れて行ってくれるという約束を信じて我慢することにした

ワン君は俺に部屋を用意してくれたあと、この家で夜を過ごす時の色々の注意を言ってくれた。

まずは夜の間決して目を手で触ってはいけない。
もし触りたい場合は、何か布とかでクッションしてから触るとか
夜の間は決して「死ぬ」とかそういう系の言葉を言ってはいけない
もしどうしても言いたい場合は「ああいうこと」とぼかすこととか色々

用意してくれた部屋はまぁ、ビジネスホテルみたいな感じな部屋で窓がなかった。
でも、割と快適みたいだったから、ネギを少し時間置くごとに齧って
ワン君のくれた蠱よけの笛みたいなのを一定期間おいて吹いて

風呂を浴びて寝ようとしたそのとき
事件が来た

7 :1 ◆cvtbcmEgcY :2013/09/07(土) 23:57:38.76 ID:phYzrDan0

前スレの続き

俺がちょうどペットに入ろうとしたら、全部屋中に響き渡るようなブザーの音が鳴った。
どうやら誰か来客が来たようで

俺は、まぁワン君が対応してくれるだろう。とおもって放置するつもりだったんだけど
しばらくすると、下の階ほう(俺は二階の部屋を使わせてもらっていた)がすこし騒がしくなって
子供が泣き叫ぶ感じの声がしたりして

好奇心がわいてきたから、パジャマから普段着に着替えて様子を見に行くことにした。

すると、朝に俺が案内されたあの応接室?みたいな場所で、
現地の人っぽい男3、4人と女の人が一人いて、その人が子供を抱きかかえていて、子供は泣いていた。

男の一人がワン君となんか話していて、ワン君は話を終わらせると、部屋から出て行った
なにがあったの?って聞いたけど、急いでいるみたいで無視された。

俺はなんだなんだとおもって野次馬根性で眺めていたら
ワン君が聴診器をもって再び部屋に戻ってきた

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40 :1 ◆cvtbcmEgcY :2013/09/11(水) 21:23:07.42 ID:ePOXwDkg0

続き
聴診器を持ってきたワン君は子供に診察のようなことを始めた。
そんで、難しい顔をして大人たちと話し始めた。

しばらくそれをぼんやり眺めていたら、ワン君と目があった。
するとワン君はやっぱり難しそうな顔で俺のほうにやってきた。

何かあったのか?ときいたんだけど。
どうやらリーのおっさんとワン君が住んでいる街には正式な医者がなくて
普段彼らが医者まがいみたいなことをしていて

それで、今日も今着ている人たちの家の子供が朝からお腹が痛いと言って、最初は気にしていなかったんだけど
夜になってから急に痛すぎてわめき始めて、しかたないからリーのおっさんを訪ねた
みたいな感じだった。

それで、なんでワン君とかが現地の人にあんなに尊敬されているのかが少しは分かった気がした
近くにいる唯一の病気が見れる場所のひとなんだもんな。

それで、まぁ、弟子のワン君もまだ半人前だけど、一応それなりに知識を持っているみたいで
その子供はどうやら急性盲腸炎みたいだ。
とのこと

44 :1 ◆cvtbcmEgcY :2013/09/11(水) 21:34:49.29 ID:ePOXwDkg0

それでどうやら結構切羽詰まっていて、今すぐ手術をしないとやばい症状らしい。

一応リーのおっさんとワン君は外科的な知識もあって、
普段は本当に極たまに小さな手術もやったりしているし、盲腸もきったことあるらしいんだけど。
いつもはリーのおっさんがメインで、ワン君がお手伝いみたいな感じだった。

まぁ、もちろん2人は医者免許なんてないんだけどね。

それで、今日リーのおっさんは出かけているし、近所のでかい病院までといっても
歩きで30分、さらに車で3時間かかるらしい。

子供の盲腸は進行が急速で、穿孔しやすいらしいから。さすがにそれでは命の危機がある
だから、今からなんとか手術をしたいんだが、手伝ってほしいとのことだった。

俺ははぁ!?みたいな感じだったんだけど
ほかに手伝えそうな人くらいいるだろと、初めてエヴァに乗れと言われたシンジくん状態だった。

その時はナンデ俺が?とかおもったけど、どうしても手伝ってほしいとお願いされたから
どうなっても知らんぞと無理やりワン君と現地の人たちに懇願されて
手術室みたいなところに行くことになった。

手術室みたいなところはアパートでいう3階のはじっこにあって
確かに清潔っぽかったけど、でもやっぱり衛生的には気になる環境ではあった
あと、機材もすごい簡易的なものばっかで
おいおい、こんなんで大丈夫かよ!とおもった。

そんで、一応白衣みたいなのを着替えさせられて
新品みたいな感じで袋に入っている手術道具とかを使って、ワン君は手術を始めた。
でも、妙なことに、俺に手伝えとか行った割には、なんにも俺にやれとか指示はくれなかった

45 :1 ◆cvtbcmEgcY :2013/09/11(水) 21:44:24.59 ID:ePOXwDkg0

棒立ちのまま、手術を眺めていたんだが
ワン君の手並みはみごとなものだった。ブラックジャックみたいでカッコよかった
それでよくわからないまま、手術は1時間半から2時間?ほどで終わった。

子供はすやすや眠っていたんだけど。
ワン君は疲れ果てたみたいな感じだった。

そして、ついてきてくれと俺に言うと、切り取った肉片?多分盲腸みたいなとこだと思うんだけど
それを持つように指示されて
彼は手術室の地面にあった出っ張りみたいなのをひっぱた。

すると、そこには狭い階段みたなのがあって
すまない、今これを一緒にやることを頼めるのは君しかいない
三尸虫は分かるか?
ときいてきた

※三尸(サンシ)
意味:道教で、人の体内にすんでいるという3匹の虫。庚申(こうしん)にあたる夜、人の眠っているすきに体内から抜け出て、その人の罪悪を天帝に告げ知らせるという。三尸虫。→庚申待

66 :1 ◆cvtbcmEgcY :2013/09/13(金) 02:08:27.05 ID:84aYxuYZ0

すまん。明日の夜に少し多めに時間取れるから頑張る

78 :1 ◆cvtbcmEgcY :2013/09/13(金) 21:27:07.51 ID:m0lQXwlP0

つつき

三尸虫というのはわりとしっているものだった。
先生によれば、一番かかわりたくない系のものの一つらしい

もう結構前のほうでいろいろ調べてくれた人がいるんだけど
多分大体そんな感じ。
昔の人は、なぜ人が年をとるのか知らないから、虫が人の命を食べている
と理解していた。

三尸虫は人の体に住んでいて、人の精神力というか、気力というかそういうのを食べて生きている
しかも厄介なのはこいつらは吸えれば吸えるほど喜ぶやつらで
宿主のことなんか全く考えずに、ひとを殺すまで吸ってしまう。

その後、また知らん顔をして新しく生まれる子どもとかに憑いたりしているんだ。
人間が道行をつもうとする場合、まずは最初のこの虫たちをなんとか殺さないといけない

だから、昔の道士とかは重金属の水銀とかでできた丹をたべたりしていた。
三尸虫をころして、自分が死ぬ前に入道してしまえば!
みたいなかんじだけど、そうそう簡単にいかないからなぁ。

あと、神さまも三尸虫に吸い殺されることがあるとか

つまり、マジでやばいものなんだ。
悪い例かもしれないけど、もののけ姫とかで、最初にでてきたあの豚の神さまから
すごいくろいにょろにょろがたくさん出ていたんだけど、あれを三尸虫のイメージにしてもいいかも

80 :1 ◆cvtbcmEgcY :2013/09/13(金) 21:55:39.69 ID:m0lQXwlP0

まぁ、そんな感じなのが三尸虫で
それがどうしたのか、と俺が聞いたところで

ワン君は俺をつれて階段を少し降ながら、断龍杭のことは?と又聞いてきた。
断龍杭ってのも結構有名な話だ。

これまた起源は昔の中国だったんだけど
明朝をひらいた朱元璋は、自分の作った王朝がまた、別の王朝に滅ぼされるのをおそれ
部下に命じて、中国全土の龍脈をつぶしにかかった。
龍脈はまぁ、なんか風水的にすごいところで

昔は、龍脈の力を借りないと皇帝になれないと信じられていた。
まぁ、借りたとしても、その後の地殻変動とかで、龍脈の流れが変わったりして
王朝が入れ替わったりするらしいけどね

そんで、その龍脈をすべてつぶす方法に使われたのが断龍杭。

でも、明のその行為により、明の龍脈が弱くなっても、漢民族から別の王朝が生まれず
代わりに異民族の清によって支配されるとかなんとか

近代でこれにまつわる話だと、二次大戦中の日本とかあるね。
小国の日本は東南アジアを占領したりしたんだけど、
支配している国のほうが圧倒的に人が多いし、土地もでかいということから

とりあえず、そこら辺にある龍脈をつぶしまくったらしいね。
まぁ、結果、これは無駄になったかは知らんが、東南アジアではなく
新大陸がわからたたかれたわけですが

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