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638:本当にあった怖い名無し2021/10/15(金) 07:10:19.24ID:Ilr49Fgw0
読んだのけっこう昔だから記憶が曖昧で他の作品と混同してる可能性有るけど。
『終末のハーレム』というくだらないエロ漫画に登場するジャック・ザ・リッパーの過去。
ジャック(仮名)は、娼婦の母と客の男との間に産まれて、母の女で一つで育てられた。
生活は貧しくて、ジャックは路地裏でレストランの生ゴミを漁って飢えを凌いでいた。
そんな底辺生活をしていると他人から暴力を振るわれたりすることもあるから、いつも人の顔色を窺っていた。
そうしたら「他人の感情を色として目視できる」という特技を身に付けたから、それを活かして上手く立ち回って生き抜くようになる。
母は過去に五回も客との子を身籠っていたけど、その度に堕胎していた。
それなのに、六度目の妊娠ではジャックを産み、大切に育ててくれた。
底辺生活だというのに本を買い与えてくれて、「あなたは希望よ」と言ってくれた。
ジャックにとって、母から発せられる感情の色はこの世で最も美しいもので、それを見ると「自分は母から愛されているのだ」と実感することが出来た。
しかし、ジャックが13歳の時、母が発狂する。
原因は、とある戯曲家の結婚を報じる新聞記事を読んだことだった。
実はジャックはその戯曲家との間に産まれた子供で、戯曲家はジャックの母に「いつか戯曲家として大成したら、迎えに行く」と約束していたのだ。
そんな戯曲家に騙されて裏切られたと知って錯乱した母は、ジャックを殴り、罵詈雑言を浴びせる。
「お前なんて産まなければ良かった!他の子達と同じように、お腹の中にいる時にピンで刺し殺せば良かった!」
ジャックは、「あなたは希望」という母の言葉の意味を理解した。母にとって、ジャックは戯曲家との唯一の繋がりで、それ以上の何者でもなかったのだ。
怒り、憎しみ、悲しみ、絶望。様々な負の感情が渦巻く母の「色」は恐ろしく醜かった。
だからジャックは、母を救いたい一心で、母の首を絞めて殺害した。
死の直前、母の感情の色は「恐怖」一色に染まった。
ジャックは、その恐怖の色に魅せられ、「この世で最も美しい」と思った。
恐怖の色に魅せられたジャックは、その美しい色を見るために、そして人々を醜い色から救うために、連続殺人鬼となったのであった。
ちゃんちゃん。
639:本当にあった怖い名無し2021/10/15(金) 07:58:32.57ID:ufsZFyc70
『終末のハーレム』のジャック・ザ・リッパー対ヘラクレス戦
神々が「人類ってゴミカスやし、もう滅しちゃわね?」って思って、「男だけ死んぢゃうウイルス」を地上にばら蒔いて人類を殲滅しようとする。
しかし、それにワルキューレが「地上がハーレムになってまうやんけ!」と意を唱えたことにより、人類の存亡を賭けた「神VS人類」の団体戦が開催される。
歴史上の人物の中から、ワルキューレによって「私が考えたさいきょうの戦士たち(呂布とか呂布。あと呂布)」が選別され、神々との一騎討ちを繰り広げていく。
本来なら虫ケラ同然の人類ごときが天上の神様に敵う筈が無いのだが、ワルキューレの姉妹達が用意した「神器」なる武器を使用することにより、人類でも神を殺す事が可能と成るのである。
第四試合は、なんと悪名高き連続殺人鬼「ジャック・ザ・リッパー」が出場。
こいつのどこが最強の戦士やねん。なんでこんな猟奇殺人鬼の最低のゲロカス野郎が人類代表やねん。
という非難轟々な中、ジャックと対戦相手である「ヘラクレス」はコロシアムで相対。
生まれは人間でありながら神に成った身であるヘラクレスは、心優しい正義漢であり、降参をジャックに求める。
「この戦いに負けた者は魂が永遠に消滅してしまうが、今のうちに降参するのであれば、消滅は免れるよう上位神に掛け合ってやる」
「そもそも、俺は神だが人類を愛しており、人類滅亡に反対している。この戦が神々の勝利に終わった暁には、俺は人類を滅ぼさぬよう上位神達に進言するつもりだ」
なんという恩情。
しかしジャックはヘラクレスの提案を一蹴。
神々や過去の人類の魂達がミマモル中、戦いが始まる。
続く。
640:本当にあった怖い名無し2021/10/15(金) 08:02:01.55ID:4seyhtCw0>>642
ジャックザリッパーがでてきたから終末のワルキューレかと思ったら終末のハーレムだった
641本当にあった怖い名無し2021/10/15(金) 08:03:24.09ID:ufsZFyc70
>>639続き。
ワルキューレがゲロカス野郎ジャックを戦士として見込んだ理由とは、人間が神々を凌いでいる唯一のもの、「悪意」を強く持っているから。
ジャックは悪意を駆使して卑劣かつ狡猾に立ち回り、正々堂々と愚直に戦うヘラクレス相手に五分五分の死闘を繰り広げる。
ヘラクレスが放つ感情の色は光輝いており非常に美しかったけど、ジャックはヘラクレスの色を「恐怖一色に染め上げる」と宣言。
そして互いに死力を尽くし、壮絶な戦いの果てに、ジャックがヘラクレスに致命傷を与える事に成功。
しかし、ヘラクレスの感情の色は以前変わらず美しく光輝いていて、即ち心が折れておらず、まだ反撃する余力を残していることを表していた。
もう力を使い果たしているジャックは、自分の敗北を悟り、そう宣言する。
ヘラクレスは腕を動かすと、ジャックにトドメを刺す・・・のではなく、ジャックを抱き締めた。
そのままヘラクレスは死亡して消滅し、戦いはジャックの勝利に終わった。
ジャックは、消え行くヘラクレスの心の輝きを見ながら、優しかった頃の母の色を思い出す。
そこへ、ジャックに武器を提供してくれたワルキューレの少女が現れて、「神を殺した感想は?」とジャックに問う。
ジャックは微笑み、「今まで抱いたことの無い感情だから、分かりません」と答える。
そんなジャックを見て、ワルキューレの少女は言う。
「悲しいのに、悲しみを表現する方法を知らないのね。あなたって、本当に可哀想」
戦いを終え、ジャックは満身創痍の瀕死の体を引きずってコロシアムから立ち去ろうとする。
すると、観客席から石が雨あられと降ってくる。
投石しているのは、なんと人類の魂達。
「どうして我々を愛してくれた英雄ヘラクレスが死ななければならないんだ!」「お前が死ねば良かったんだ!」「怪物!」
人々は泣きながら、容赦無くジャックに石を投げ続ける。
すると、一部始終を見聞きしていたシェイクスピアの魂がこう言った。
「目をそらすな。これもまた『人間』なのだ」
642:本当にあった怖い名無し2021/10/15(金) 08:13:51.76ID:ufsZFyc70
>>640
週末のワルキューレだったか間違えたわすまん😣💦