後味の悪い話

【後味の悪い話】伯爵令嬢

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118:1/7:2012/11/10(土) 09:03:33.19 ID:iDZ/6H5A0
長文書き込めないから分割多いが許して欲しい
王家の紋章描いてる作者の伯爵令嬢ってかなり昔の少女漫画が後味悪かった
舞台はたしか産業革命時代のイギリスだかフランスだかで
主人公は孤児院に住む明るい少女

ある日その地を治める盲目の貴族の少年と出会い、やがてひっそりと恋仲に
この盲目の少年は数少ない気の許せる友人であり
公爵でもある青年から目の手術を勧められていた
しかし成功率は低く盲目であることに
自暴自棄になっていた少年は手術を受けようとしなかった
だが少女と恋仲になったことで前向きになり手術を決意することとなった

119:2/7:2012/11/10(土) 09:05:45.95 ID:iDZ/6H5A0
少年が前向きになった事を嬉しい反面、疑問に思った公爵の青年だが
少年と少女の関係を知り歯噛みする事となる
実はこの公爵の青年は何故かは知らないが主人公の少女に惚れていて
物語冒頭で突然プロポーズして少女に『あなた誰?』と振られている

手術を決意した少年は少女に別れを告げて手術の行われる外国へと旅立っていく
少年を待ち続けているある日のこと、少女の元に品のよさそうな男が現れ
衝撃の事実を知らされる

120:3/7:2012/11/10(土) 09:10:00.42 ID:iDZ/6H5A0
実は主人公はとある伯爵の孫娘で、
赤ん坊の頃にメイドに攫われて行方不明扱いだったというのだ
品のよさそうな男は伯爵からの使いの者で、
ようやく見つかった孫娘を連れてくるようにと言われていたらしい
天涯孤独だった主人公は喜び、孤児院のみんなに別れを告げて
祖父と母の待つ街へと祖父の遣わした従者と共に船で海を渡る

航海の最中に主人公はスリの女と出会い、つい自分の身の上話をしてしまう
スリの女は主人公の境遇に
「孤児と思っていたら伯爵令嬢だなんて、なんて運がいいんだ」と羨む
そうこうしていると突然船が事故に合い大破、沈没する事となった

121:4/7:2012/11/10(土) 09:12:27.00 ID:iDZ/6H5A0
海に投げ出された主人公だが泳げなかったため、
泳ぎが得意なスリの女が主人公を助ける
だがスリの女はここで主人公が死に自分が主人公に成り代われれば
伯爵令嬢となれると考え主人公を突き飛ばし
救助された後には「自分は伯爵の孫娘で○○(主人公の名)です」と答え
主人公の母と祖父すら騙してまんまと主人公に成り代わることに成功する

一方で従者は死んだものの主人公は生きて救助されていたのだが
事故のショックで記憶喪失に自分が誰かも分からず泣いている彼女だが、
そこに事故に居合わせた公爵の青年とばったり出くわす
記憶喪失なのをいいことに彼女の身の上や知人については一切話さず
「君は僕の恋人だ」と嘘を吐く

122:5/7:2012/11/10(土) 09:15:22.51 ID:iDZ/6H5A0
その言葉に戸惑う主人公だったが、
他に頼るアテもなく青年の元に身を寄せる事となる
次第に青年に心を許していく主人公
主人公と暮らしている間、青年は少女の恋人であった盲目の少年や
孤児院の人々に主人公の事は一切伝えない

主人公に成り代わり伯爵令嬢となったスリの女だが、話が進むにつれ綻びが出始め
ついにバレそうになり主人公の祖父、母親と口封じに次々に殺して伯爵家の当主となる
その後記憶を取り戻した主人公が、
その時にはすっかり恋人となっている青年と共にスリの女を告発
とうとう主人公がタイトル通りの伯爵令嬢となる

123:6/7:2012/11/10(土) 09:18:37.05 ID:iDZ/6H5A0
これ主人公が伯爵令嬢と知らなかったとはいえ
公爵の青年が嘘を吐かずに孤児院に問い合わせていれば
主人公の母も祖父も死なずに済んだのは明らかなのだが
誰もその事に触れていないし公爵の青年自体もその事をまったく気に留めていない

さすがに嘘がバレた時は主人公に謝ったが、
それはあくまで恋人だという嘘をついたという一点のみ
むしろ嘘を吐いたのは悪いことだと思ってたけど愛ゆえだから許して欲しいというスタンス
青年の嘘で大勢が不幸になった事を青年自身が少しでも悔いてくれればまだ許せるんだが
そんな素振りがまったくなかったのが非常に後味悪かった

124:7/7:2012/11/10(土) 09:20:45.85 ID:iDZ/6H5A0
そしてその後も結局主人公と公爵の青年は
恋人のままでいずれ結婚するんだろうなでエンド
主人公の恋人であった盲目の少年は手術が成功して目が見えるようになったものの
主人公は孤児院からいなくなっているし、
主人公を見つけたと思ったら信頼していた青年と恋人になっているし

記憶を取り戻した主人公からは
「ごめんなさい。今のままじゃあなたと向き合えない」みたいな感じで
振られてるのか振られてないのか曖昧なままで
結局青年とくっついてその後のフォローも無いし
当の青年も少年に対してはロクに謝りもしていなかった

126:本当にあった怖い名無し:2012/11/10(土) 10:24:53.64 ID:clumK90i0
あー、昔母が持ってて大体読んだけど公爵の青年が胸糞悪い奴だった記憶しかないわ
スリ女はドブスで見るからに卑しい悪者で悪役だから別にいいけど
傲慢なストーカーちっくな青年がヒーロー()扱いで受け付けなかった
この作者さんって強引にヒロインに迫る男が好きなんだろうか
本当に誰も青年を咎めないもんねえ
花より団子のヒーローと同類だ
読者はあんな奴らでもかっこよく見えるのか?

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