後味の悪い話

【後味の悪い話】フィジシャン ヒール・ユアセルフ

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7: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ 2015/11/21(土) 17:03:40.43 ID:uS8GVmH+0.net
Web小説「ニンジャスレイヤー」より「フィジシャン、ヒール・ユアセルフ」

とあるマイノリティの集う街の(ゲイ)バー経営者で街の用心棒の「ザクロ」、彼女はこの街を襲った敵を撃退して以来、謎の病に苦しんでいた。
ある日、彼女は"癒しの手"を持つ坊主が町はずれにいるという話を聞く。
半信半疑であったが、半強制的に彼女の部下「ヤモト・コキ」に連れられ、その坊主「ケンワ・タイ」に会いに行くことに。

その坊主はボロボロ・・・というかヘドロのようなドロドロの姿で、体からは汚水がしたたり落ちていた。
彼曰く、「数日前に起こった川の汚染を食い止めたらこうなった、この汚水は見た目以外は無害。」
彼がザクロに触れると、ザクロの症状は一気におさまった、彼はこの力で町はずれの人々の怪我や病気を治しており、汚水はその代償らしい。
その時、再び川の汚染が始まった、汚染の正体は邪悪な大企業が作り出した「ナックラヴィー」という猛毒をもった化け物で、一回目の汚染もこいつの能力を試すために行ったことであった。

汚染を食い止めるためにケンワは川へ急ぎ、ザクロとヤモト、そして偶然その場に居合わせた主人公はその原因を突き止めるべく川にいき、ナックラヴィーと対峙する。

攻撃すればそこから汚染される、主人公は敵の能力に苦戦するも、そこに川を浄化し終えたケンワが戻ってくる、
彼はナックラヴィーを浄化し消滅させるが、度重なる浄化を行ったその姿はすでに汚物の塊となっていた。

「せっかく直した土地を、自らメチャクチャにしてしまってはそれこそ恰好が立たない。」
実はケンワの能力は本来人を助けるものではなく、様々な怪我や病を集めて圧縮し、最終的に爆発させることで大規模汚染を行う邪悪なものであった。

「お前ならやれる、一思いにやってくれ。」
彼はその本質に気づいてしまったが、暴走し始めた能力は自分ではどうしようもならず・・・

「今までクソの役にも立たなんだインチキ腐れ坊主が、最期に現世利益をもたらして、万々歳ってことだ」
最後に人間の形を取り戻した彼は、風に吹かれ、塵となって消滅した。

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