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731: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ 2014/09/05(金) 20:11:52.30 ID:UaUgPsbW0.net
「魔女の心臓」第十話。
五百年生きている魔女と喋るランタンが魔女の心臓を探して旅をしているというストーリー。
魔女は心臓が無いため死ねない。
魔女は訪れたある街で、出入許可証を受け取る。
これを持たない人間=この街で生まれ育った人間は街の外に出ることはできない。
街の入り口の近くには絞首台があり、外に出ようとした者には厳罰が与えられるという。
魔女が街を歩いていると、薄汚れた格好でそこらに生えているような花を売る一人の少女と出会った。
転んだ少女を助けたことがきっかけで話すようになった二人と一つ。
家も家族も無いが、人間生まれだけは選べないから仕方ないと言う少女。
それに悪いことばかりじゃない。今日魔女に会えたような良いことだってあると少女は笑った。
魔女が少女に道案内してもらっていると人気のない裏路地の行き止まりに突き当たり、魔女はそこで少女に刺された。
そして少女は魔女の外套と出入許可証を奪った。
この先ずっと全部を諦めながら生きていくのは嫌だ。オレは外に行く。このまま何も出来ずに生きて死ぬなら今この可能性に全てを賭ける、と少女は言って去っていった。
次のページで魔女は外套と出入許可証を役人らしき人物から受け取っていた。
絞首台の傍にはシートが掛けられ、シートからは少女の髪と手がはみ出ていた。
そのそばには小さな花が落ちていた。
その街を出て次の街へ向かう魔女に、ランタンはなぜ彼女を止めなかったのかと聞いた。
魔女は「彼女が自分の意志で選択した命の使い方を他人が否定することは出来ない。そして命を持たない私には誰よりもそれを言う資格がない」と涙を流した。
少女が某魔法少女アニメの赤い子に似てたから無意識に根はいい子なんだろうとおもってたらこんな展開……
魔女も本当は少女を止めたかっただろうし、少女も自由に街を出ることができてたらきっともっとマシな生活出来てたと思う。
でもこの街の役人は「人は生まれた街で育つのが一番」という訳わからん理由でこの制度を止める気は無さそうだし、多分これからも少女みたいに処刑される人は後を絶たないんだろうな……と。