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44:1/4:2006/04/28(金) 15:04:41 ID:YqPZMK8/0
漫画は漫画だけど、後味悪かったものを。
田村由美という作者の短編。タイトルはちょっと思い出せない。
「彼女がいじめるんです。だから殺したんです」
冒頭、少女の独白で話は始まる。
真弓はいつもあたしを苛める。
取り巻きに命令して私を袋にさせる。
それでいて通りがかったふりをして、私を助ける。
でも私は知ってる。本当は真弓が全部命令してるんだ。
昔からそうだった。
私の親友を奪って、仲間はずれにされた。
無視するように仕向けて私はひとりぼっちになった。
45:2/4:2006/04/28(金) 15:06:16 ID:YqPZMK8/0
学校に行くと椅子がない。
真弓がこっちを見てニヤニヤ笑ってる。周りもみんな笑ってる。
悔しさを堪えて「椅子を返して」って言ったのに、
「何の事?変な言いがかりはよして」 しらばっくれて返してくれない。
こんな毎日もう嫌だ、ふらふら街を歩いてる時に綺麗なブローチを見つけた。
出来心でそれをポケットに入れようとした時、真弓の視線に気づいた。
監視されていた!万引きしようとしたところを見られた!
その場を逃げ出して家に帰ると、電話がかかってきた。真弓だ。
「これからあんたの家にいくから。一対一で話をつけようじゃない。家の場所は知ってるから」
家の場所まで調べられている。逃げ場所なんてない。
一人で来るなんて嘘に決まってる。また取り巻きを連れてきて、あたしを苛めるんだ。
明日から学校にも行けない。教師にも親にもチクられる。もう終わりだ。
だから殺した。
46:本当にあった怖い名無し:2006/04/28(金) 15:07:18 ID:YqPZMK8/0
場面は打って変わって。
トイレが騒がしいので覗いてみると、友達がクラスの子を苛めていた。
「ちょっと!そういうことやめなさいよ!」 慌ててみんなを止めて教室に引き立てていく。
でも助けてあげたクラスメイトは、お礼も言わずにずっと睨んでいる。
彼女はいつもそうだ。何も言わずに私を睨む。言いたい事があるなら言えばいいのに。
昔は仲が良かった。他の友達と三人で一緒に遊んでいた。
でも口数が少なく、こちらから誘わない限り声を掛けてくる事はなかった。
一緒に遊ぶのが嫌なのかと思って、いつしか疎遠になってしまったけれど。
私の悪口も言いふらしてるらしい。
親友を取ったと変な噂をばらまいていて、それが私の友達の勘に障って苛められている。
いつも遠巻きに睨んでる彼女が、珍しく声を掛けてきた。「椅子を返して」
何のことかさっぱりわからない。尋ねても、それ以上口を開かずに睨んでくる。
ちゃんと話してくれればいいのに、どうして話してくれないんだろう。
47:4/4:2006/04/28(金) 15:09:17 ID:YqPZMK8/0
後で聞くと、友達が彼女の椅子を隠したらしい。
きつく注意しておいたけど、彼女はきっと誤解しているんだろう。
これは一度謝った方がよさそうだ。
帰り道で見かけて声を掛けようとしたけど、顔を見ただけで逃げ出された。
彼女が見ていたのはブローチ。これが欲しかったのかもしれない。
そう言えば、もうすぐあの子の誕生日。プレゼントに渡して仲直りしよう。
話し合ったら、きっとすぐ誤解なんて解けるはず。
昔よく一緒に遊んだから、家の場所は知ってる。
プレゼントの事は内緒にして、遊びに行く事だけ伝えよう。
仲直りできるといいな。
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へたなんで伝わりにくいけど、漫画だと絵がとてもいい。
前半は真弓はすかした顔をして裏がありそうな笑顔、いじめられっこはビクビク怯えた顔。
後半になると逆転。
真弓は裏表のない屈託ない笑顔で、いじめられっこは卑屈で眉間に皺が寄ってるような顔。
誤解って怖いね。
50:本当にあった怖い名無し:2006/04/28(金) 15:28:39 ID:FMg30TRq0
>>47
現実にありそうなイヤ~な話だなあ…。
51:本当にあった怖い名無し:2006/04/28(金) 15:30:07 ID:NxFPhpwjO
>>47
乙!
要約上手いね。
そのものを読んでるみたいな気分になったよ。
真弓カワイソス(´・ω・)