後味の悪い話

【後味の悪い話】ウミガメのスープ

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雑誌編集者・渋沢蘭子(木内みどり)は、画家・芝山泰治(天本英世)の訃報に驚く。
芝山とは昨晩レストランで食事をしたばかりだった。
そして、その直後に芝山は自殺していた。

渋沢は芝山の死について調査を開始する。
芝山はレストランで、海亀のスープを飲んだ直後「違う、これは海亀のスープではない・・・」とつぶやいていた。
そして、ボーイを呼びつけ、「これは、本当に海亀のスープなのか?」と確認していいた。

芝山は動揺を隠し切れず、ついには食事もそこそこに帰宅すると言い出した。
なぜ渋沢は海亀のスープを飲んで動揺したのだろう? なぜ死を選んだのだろう?
謎は深まるばかりだった。

渋沢は芝山の通夜に参列する。
そこで昨夜のレストランに来ていた加藤二郎(いかりや長介)を見かけた。芝山の死について知ってることはないかと後日会う約束を取り付ける。

渋沢は海辺に建つ加藤の自宅を訪れる。
加藤はいう「今まで、コロラドの山に篭っていたが、やはり海の近くに舞い戻ってしまった」と。 海を今まで避けていたのだ。そんな彼に、芝山との関係について尋ねるも加藤は口を閉ざしてしまう。

彼女は仕方なく、「YESかNO、それだけでも教えて」と言う。その質問により、渋沢は加藤が何十年かぶりに芝山をレストランで見かけたこと、加藤と芝山は、同じ船に乗っていた船乗りであることを知る。

そして、彼らはセレベスの沖で難破し、無人島で過ごす羽目になってしまったのだと知る。

質問を繰り返す渋沢は、ある一つの仮説に辿り着く。無人島に辿り着いたのは、芝山、加藤、そしてもう1人の乗組員だった。

そして、その3人目の乗組員は死亡してしまう。食べられる物もなく、加藤はその遺体を食べることを提案する。ところが、芝山はそれを拒否した。芝山は衰弱し、そのままでは死亡してしまうと思った加藤は、遺体をスープにし「海亀のスープだ」とウソをついて飲ませたのだ。
芝山が自殺したのは、「あのときに飲んだのは、海亀のスープではなく、人肉入りのスープだったのだ」と気づいたからであった。

「その翌日、救助船がやってきた。もう一日、飲ませるのを待っていれば、こんなことにはならなかった・・・」
渋沢は「翌日、救助船が来るとは予想できません。飲ませなければ救助船が来る前に芝山さんは死んでいたかもしれない」と言う。

さらに渋沢は、「あなた、死ぬつもりだったでしょ? 芝山さんの死に責任を感じて。そんなことはすべきではないわ」と言い、加藤に自殺を踏みとどまらせようとする。

夜が明け、渋沢は上司に、「芝山先生の死に、記事になるような理由は見当たりませんでした」とウソをつく。

彼女は、芝山の死を記事にすべきではないと考えたのだった。

渋沢は、海辺を散歩する。その近くでは、海亀が浜辺近くでゆっくりと泳いでいた。

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