682:本当にあった怖い名無し:2007/02/07(水) 10:18:21 ID:kIFyGC5YO
道徳の教科書にあった話。
タイトルは確か「夕焼け」
混んでいる電車の中で娘が座席に座っていた。
前に来た老人に優しい娘は席を譲った。
次の駅で礼を言って老人は降りた。
再び娘は座席に座った。
また老人が娘の前に来た。
優しい娘は再び席を譲った。
次の駅で礼を言わず老人は降りた。
娘はまた座席に座った。
三度優しい娘の前に老人が来た。
娘は今度は席を譲らなかった。
ずっと俯いて、老人を見ないようにしていた。
私は次の駅で降りたが、
娘は一体どこまで行けたのだろうか。
美しい夕焼けも見ないで。
698:本当にあった怖い名無し:2007/02/07(水) 14:57:21 ID:ntYNiD3kO
>>682
吉野弘って人の詩だよね。結構長い詩だから、たしかまだ続きがある。
詩の内容としては、人より優しい心を持っているが故に、席を譲れば自分が疲れる、
譲らないと自分の良心が咎めるという板挟みの心理状況にある娘の行動や
心の動きを描写することで、優しさについて読んだ人に考えさせる詩だったはず。
優しいからこそ付け込まれやすく、良心の呵責も大きいってのは悲しいよね