スポンサーリンク
847: 1/3:2010/02/02(火) 19:12:23 ID:yn7HI96l0
「レベルE」の中での短編の1つ
主人公は悪ガキ4人組(中学生)
学校行事キャンプで班行動を抜け、たまたま見つけた廃屋でダベってる所に
同学年の女子生徒が入って来たのを上から黙って見ていたらその場で倒れこんだ
既に殺されていたらしく、続いて入って来た男子生徒がその死体を引きずり込んで扉を閉めた
しかもその場で死体にかぶりついたかと思いきや、体液を吸い尽くしてあっと言う間に
ミイラ状態にしてしまった
かと思えば、そのミイラから骨を取り出し、ボリボリと音を立てて貪る
骨を食い終わったら、結局皮も丸めてむしゃむしゃ食べつくす
それどころか死体が着ていたジャージさえも残らず平らげてしまった
人間1人を文字通り丸ごと食べるバケモノが自分達と同じ学校同じ学年に潜んでいるんだと
震え上がる4人は「次に狙われるのは自分かもしれない」と防衛の為に犯人探しをする
あの現場では暗くて顔こそ見えなかったけど体型は解ったので、友人知人に聞き回って
1人で抜け出した奴の情報を集めてそれと照らし合わせ3人にまで絞る
「3人にまで絞れたから完全特定できそうだな」と1人が言ってたのだが
「元々どいつも親しい相手じゃなかったからこれで良いだろ」と止める残り3人
しかし次の日、深入りしそうだった奴が失踪した
848: 2/3:2010/02/02(火) 19:14:01 ID:yn7HI96l0
昨日の今日でこれはヤバイんじゃ、と思った残り3人は
普段から親しくしていた怪しげな男の所へ相談に行く
そこで仲介してもらった『専門家』らしき男の居る病院で話をすると
犯人の調査なら1週間で200万、具体的な対策が見つかればプラス200万と言われ
中学生にそんな大金払える訳ないだろと一旦は引き下がったのだが
数日後、残り3人の中の1人がまた消える
「やっぱりあの時、犯人は俺達が見てたのに気付いてたんだ」と
いよいよ命の危険を感じた2人は揃って両親の指輪を調査料代わりにして頼む事を決意
「それじゃ調査が終わるまでは部屋に閉じ込めさせてもらう
依頼人は全力で守る事になってるから、食事は運びます」と言われ部屋に入ると
なんと、失踪した先の2人が居た
それぞれ別々に依頼していたのだった
部屋の中には研究室もあり、そこでは大量の未確認生物やその標本が並んでいた
例の『専門家』はそういう生物の調査をして宇宙人にも行き着いたらしい
そして最初の依頼から1週間が経ち、犯人と対処法が解ったと告げられる
犯人は精巧な地球人のぬいぐるみのような皮を被っている宇宙人だから
指紋が一切なく、それで判明したのだという
その犯人の家族を調べると父1人と小学生の弟が居たので
一番非力であろう小学生の弟を選び、何とか聞きだした情報によると
その宇宙人の星ではオスがメスを食べ体内で卵を作って産み出していたのだが
進化を遂げ人としての愛情などが芽生えてからは苦しみだし
『メスを食べたくなる欲求』を抑える為の薬も開発されたのだが
「それは自然の摂理に反する」と主張する団体なども出てきて戦争が起こり
星は消滅してしまったという事だった
849: 3/3:2010/02/02(火) 19:16:35 ID:yn7HI96l0
なんとか地球に逃げてきた3人は残り少ない「薬」を飲みつつ欲求を抑えてはいるが
月2~3度来る「食べたくてたまらなくなる」期間を苦しみながら過ごしていた
それでも父親は電話で女性を呼び出し食べる事がちょいちょいあり
兄の方も少なくともキャンプの時には既に食べており、結局抑えきれる物ではなく
しかも身体の作りが違う地球人を食べても卵は出来なかったらしい
弟の方も「10歳になってから、時々凄く食べたくなるようになった」との事で
「好きな子が出来たのに、その子の事を食べたくなってしまう、でも殺したくなんかない
どうして僕みたいな生き物が存在するんだろう、最近は死にたくて仕方ない」と言っていた
同時刻、兄の方は別の女子生徒を手にかけた後、血を啜り泣いている所が描かれる
結局もう1人の女子生徒が失踪した後、犯人一家も消えてしまい
一時期は何か関連があるのではと噂されたけど真相は闇の中
調査を頼んだ主人公組の1人は「あいつに一言、言ってやりたかった気もするけど
眠っちゃいけない、物を食べるなと言われても俺にはそんなの守り続ける事は出来ないし
言える事なんか何もなかったんだ」と言って終わる
※ただし、この話そのものは物語本筋の主人公である電波DQNな宇宙人が
「フィクションを通して実在する宇宙人の存在をさりげなくアピールする為」描いて
出版社に持ち込みした結果ボツられた漫画だったというギャグオチに繋がる
854: 本当にあった怖い名無し:2010/02/03(水) 10:20:22 ID:2medvWLE0
>>849
懐かしい。
結構好きなエピソードだったな。
「どんなに悲しくても腹は減る」という
台詞は今でも新鮮だ。