後味の悪い話

【後味の悪い話】曽祢まさこの短編漫画「春を夢見て」

383: 本当にあった怖い名無し 2020/04/07(火) 08:56:42.34ID:dVwDTXhi0
曽祢まさこの短編漫画「春を夢見て」

農場主の祖父が、様々な兆候から今度の冬は長く厳しくなると踏んで物資を買い込み地下室を拡張した時、息子たちは笑った。
長く厳しい冬が予想外に早く訪れた今、息子たちは祖父に感謝している。

大人(祖父、長男、次男夫婦、次男嫁の弟、三男夫婦)は二人一組で交代で農場の内外を警備し、夜も交代で不寝番に立つ。
幼い孫二人(次男の娘と息子)は、元々冬は農場にこもる生活だったし、大人がいつもの冬より可愛がってくれるので毎日楽しい。
テレビとラジオが故障して電話線が雪崩で切れ、町に通じる唯一の道が雪崩で塞がり、町の友達を訪ねていた上のおばさん(長男嫁)が帰ってこられない事は不満だが、春が来たらみんなでピクニックをして学校に行って友達と再会するのを心待ちにしている。

大人は飢えた野犬を警戒してあちこちに罠を仕掛け、さらに銃を携帯して巡回に出る。
ほぼ毎日銃声がして、厳しい顔で帰ってくる。

孫二人の前では優しく頼もしい顔を見せる大人たちは、夜になると深刻な顔で将来を話し合う。
女房とは二度と会えないんだ!と酒をあおって荒れる長男を、雪が溶けたら探しに行こう、と弟たちは宥める。
(ここで読者は、町の友達を訪ねるというのは本当かしら?子供の耳を憚っての嘘で、本当は不倫の駆け落ち?と思うかもしれない)

実はこの「早く訪れた長く厳しい冬」は核の冬で、雪崩も電話線が切れたのも核戦争のせいで、「テレビとラジオが故障」したというのは、放送局が壊滅したのを幼い孫にショックを与えまいとあえてついた嘘。
「野犬」はどうにか生き残った町の住人で、原爆症と飢餓で苦しんでいる。
それを家族を守るために殺して、自分の心を守るためにあえて「飢えた野犬」と呼称した。

嫁二人は、春になったら子どもたちを表に出す前に死体を隠さなくては、子どもたちには見せられないわ…と沈んだ顔。
三男は最近、抜け毛がひどい。
親父より先にハゲるのは嫌だぜHAHAHA、とわざとらしく笑う。
無邪気な孫二人と沈んだ顔の大人の対比、その背景のキノコ雲と雪に混じって降る放射性降下物を描いたページで終わり。

386: 本当にあった怖い名無し 2020/04/07(火) 20:56:44.66ID:Q/yIuAnk0
>>383
falloutの世界やんけ!

評価

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