後味の悪い話

【後味の悪い話】全二巻で完結しているSF漫画『キヌ六』

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387: 本当にあった怖い名無し 2020/04/08(水) 00:19:02.70ID:eheaByUG0
全二巻で完結しているSF漫画『キヌ六』
打ち切りとかではなく最初から短期連載の予定だったらしいが、二巻で終わるには勿体無いくらいに面白かった

サイバーパンク的な遠い未来
かつて火星へと移住しようとした人々がいた。彼等は独自の高度な科学力を駆使して自らの肉体を火星の過酷な環境下でも生存出来るよう改造して、「火星人」と呼ばれる新人類へと進化することに成功
地球人は火星人の科学力を狙って火星に戦争を挑むが、戦争は膠着状態に陥り、それから永い時が流れる

地球人の「六」は事故で肉体を失ってサイボーグ化し、サイボーグ化の借金を返済するために地道に働いている平凡なカップ麺屋
主人公「キヌ」は、イギリスの諜報機関が火星の技術を模倣して数々の失敗の末に造り出した「地球生まれの火星人」の少女
諜報機関は、成功作のキヌから火星人を量産して兵器として利用する計画を立てていた
しかしキヌは機関から逃走し、偶然出会った六を銃で脅して道連れにすると、同族のいる火星を目指して逃亡劇を繰り広げる
諜報機関の部隊や、キヌの姉や兄にあたる失敗作の火星人たちが追っ手として次々と襲い来る
最初は無理矢理付き合わされていた六だったけど、共に死線を潜り抜けていくうちにキヌとの間に友情が芽生えていく
道中、キヌと六は「第五越冬隊」という名の機械の化け物の集団と遭遇する
第五越冬隊はロシアの残党であり、自らの肉体を全て機械に置き換えたというイカれた科学者集団
かつて地球には四回の氷河期が訪れており、彼等は「いつか来る五回目の氷河期を生き延びて地球の覇者と成るのは我々だ」という思想から「第五越冬隊」と名乗っている

388: 本当にあった怖い名無し 2020/04/08(水) 00:20:00.50ID:eheaByUG0
第五越冬隊からしてみれば火星人という存在は「肉体というしがらみに捕らわれた忌むべき存在」であるらしく、敵意を剥き出してキヌに襲い掛かってくる
キヌと六は諜報機関と第五越冬隊の双方に狙われながら逃亡を続けて、親火星人派の地下組織の支援もあって、火星行きのロケットを入手
キヌは六に「あんたのことは気に入ったから、一緒に火星に行かないか?」と誘う
六は少し迷うけど、「まだ地球でやりたい事がある」と言って地球に残る選択をする
キヌの乗ったロケットは発射態勢に入るが、そこを諜報機関に包囲される
さらに第五越冬隊もやって来て四面楚歌。絶体絶命の危機に
と思いきや、第五越冬隊は諜報機関を攻撃してキヌを逃がす
「行くがいい!火星の娘よ!お前はメッセンジャーだ!火星に着いたら伝えるがいい!我々第五越冬隊は、やがて太陽をも掌握し、全てを支配すると!」

キヌの地球脱出を見送った六がカップ麺屋に戻ると、六を捨てて蒸発していた生き別れの母親が、どっかの男と新しくこさえた幼い娘(たしか七という名前)を連れて帰って来ていた

それから500年後
火星人たちは太陽の光が弱まり始めていることを観測する
第五越冬隊は本当に五回目の氷河期が訪れた地球を支配したらしく、太陽の周囲を巨大なドームで囲って宣言通りに太陽すら掌握してしまったらしい
「彼ら第五越冬隊と我々火星人の衝突は免れないだろう」と戦争を示唆する火星人のお偉いさん
成人女性の姿となっている500才のキヌが「私は彼らとの戦争ではなく対話を望む」と発言し、心の中で六を想う
最後のコマは母と妹と平穏に暮らす六の姿で終わり

500年後の地球がどうなっているかわからないのがモヤモヤした
まあ六当人はサイボーグとはいて人間だから500年も生きてはいないだろうけど、それでも六との思い出から地球との戦争を望まないキヌの姿が切なかった

389: 本当にあった怖い名無し 2020/04/08(水) 08:04:59.34ID:Zt8kR8hA0
後味良いとは言わんが悪くはない
ほろ酸っぱいレモンみたいな後味

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