後味の悪い話

【後味の悪い話】花子と和美

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14: 1/2@\(^o^)/ 2015/06/04(木) 17:55:50.65 ID:TOiJ64md0.net
昔読んだ少女漫画の短編、名前は適当

~花子視点~
性格が暗く、クラスでイジメにあっている花子
その日もトイレでクラスメートの女子からトイレでいじめられていた
「あんたたちいい加減にしときな」
そこにやってきたのが幼馴染の和美だった
「はーい」と和美の言うことを聞いていじめをやめるクラスメート
(そんなこといってアンタがやらせてるくせに・・・)と花子は和美を睨みつけその場を去る

その日、教室に花子が戻ると自分の席の椅子がない
戸惑う花子をみてクスクス笑うのは先ほど花子をいじめていたクラスメート
気がつくと和美もこちらを冷たい視線でみていた
教師がやってきて花子に座るように促すが、何も言えずに花子は「座った振り」をして授業を受ける
クスクス笑うイジメ集団と、こちらをチラチラ見て様子を確認する和美
(何でこんなことするの!私が何したっていうのよ!!)
やがて、授業が終りフラフラと疲れた足で教室をでようとすると
和美が足をひょいっと出してきてわざと弱った花子を転ばせる
それをみて笑い転げるイジメ集団

帰り道、フラフラと歩いているとふと可愛いアクセサリーを売るお店をみかけ
イヤリングをつい鞄にいれそうになる
その瞬間、自分をじっと見つめる和美に気づき、急いでイヤリングを置き走って家に帰る
(どうしよう・・・見られた・・・)
そこに和美から電話がかかってくる
「あんた今家にいる?話があるんだ。今から行くから」
(さっきのことだ!・・・どうしよう・・脅される?・・・言いふらされるの?)
頭の中には嘲笑するイジメ集団と和美の冷たい視線が何度もフラッシュバックする。
台所の包丁を持ち出し「殺さなきゃ・・・殺さなきゃ・・・」

玄関をあけて入ってきた和美に向かって包丁を振り下ろす

15: 2/2@\(^o^)/ 2015/06/04(木) 17:56:23.34 ID:TOiJ64md0.net
~和美視点~
和美がトイレにいくと、クラスメートが幼馴染の花子をいじめていた
「あんたたちいい加減にしときな」
「はーい」「わかったわかった」イジメ集団は花子を解放すると花子はこちらを睨みつけてその場を去った
「あんたたち、なんであの子いじめるの?」「だって何か暗いし」「キモイし」
「あんたこそ何でそんな庇うの?」「別に庇ってるわけじゃないけど、昔なじみってやつ?」
実は花子の勘違いで和美がイジメを指示していたわけではなかった
花子は和美の幼い頃の記憶の中でも、和美は自分から話しかけたりせず
常に受身で何を考えているのかわからない少女だった

授業の準備をしていると後ろの席で花子の様子がおかしいことに気づいた
あれ?と思ってみていると、花子がこちらを睨んでくる
授業が始まっても花子の様子がおかしいことを気にしてチラチラ後ろを見るが、花子はこちらを睨みつけるばかり
授業が終り足を延ばして一息をつこうとすると、そこに花子が通りすがり、足にひっかかって転んでしまった
「あ。ごめん」
花子はこちらを睨みつけてその場をフラフラと去った
「何あの子?なんかフラフラしてない?」「そりゃ空気椅子1時間だもんねぇ」イジメ集団が答える
「あんたたち何やってんの!」和美は思わずクラスメートを叱りつけた

先ほどのことが気になり、家へ行く途中、お店でイヤリングをボーッとみている花子をみかけた
買うのかな?と思ってみていると、突然こちらの視線に気づいてイヤリングを戻して走って逃げた
「そこまで嫌わなくても・・・」
そう思いながらも、常に自分を睨みつける花子の勘違いを何とかしたいと思い
和美は先ほどのイヤリングを手に取った。
「これ、気に入ったみたいだし、プレゼントしよう。もうすぐ誕生日だったしね。
ちょっとじっくり話をして誤解を解く良い機会だわ」
記憶を頼りに花子の自宅に電話をかける
「あんた今家にいる?話があるんだ。今から行くから」
可愛く包装してもらったプレゼントを手に鼻歌を歌いながら花子の家に向かう
「何だかんだで昔は仲良かったし、昔に戻れなくても誤解だけでも解けたらいいなあ」

そして、花子の家のドアを開ける。

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