後味の悪い話

【後味の悪い話】レイ・ブラッドベリ「趣味の問題」

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950:本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2015/03/28(土) 16:38:03.88 ID:GQmdst3GO.net
レイ・ブラッドベリ「趣味の問題」1952年

地球が限界だから植民アーンド資源搾り取り惑星を探そうぜ、いい惑星があったぜ、と宇宙船が降りてみたらそこは知性ある巨大蜘蛛の支配する美しい楽園。
巨大蜘蛛は高い知性と気高い精神とテレパシー能力を持っている。
地球人の姿は自分らと全然違うけど、それがどうしたとばかりに親切にしてくれる。
が、船長は錯乱して倒れて寝たきり。
精神科医でもある副船長がアスピリンをかじりながら巨大蜘蛛と接する。
そして、蜘蛛どもは確かに親切で頭がいいが所詮蜘蛛、俺たち地球人の生活と未来が大事に決まってんだろ!?と掃討作戦を実行するだろう、って所でおしまい。

語り手の巨大蜘蛛が最後まで善意と好意を示してるのが後味悪かった。

952:本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2015/03/28(土) 23:47:20.88 ID:wZyTRndG0.net
>>950
それ読んだ時、描いている人間の概念は『フェイズⅣ』って映画と同じなんだな、って思ったよ。

一応フェイズⅣのざっくり粗筋を。

とある惑星が発見され、分析の結果人類の植民星として機能しうる事が判る。
とは言え未開の星の事。どんな未知の事態が待ち受けているか分からない。
そんな訳で数名の科学者一行が居住ユニットと共に降下した。
調査の結果、惑星には見目、大きさ共に地球の蟻そっくりの生物がいた。
この出会いがフェイズ(局面)Ⅰ。
彼らはやはり蟻そっくりの生態を示す群集生物だったが、優れた知性と適応力を持っている事が判明する。
コンタクトを試みる一行(フェイズⅡ)。

しかし相手は共生に難を示す。
人類の科学が自分たちの存在、ないしは惑星そのものにすら悪影響を与える事を危惧していたのだ。
数が多かろうが、知性が高かろうが所詮は蟻。人間に敵う訳がないと科学者一行は結論づけ、殲滅を謀る。
ついに蟻と科学者は交戦状態になる(フェイズⅢ)。

彼らの自己犠牲を厭わぬ行動、小さな身体と群体による翻弄を活かした作戦により、人間は敗れた。
ただ一組のカップルを残して。科学者たちは半ば自滅の様に死んでいった。
遺されたカップルはマインドコントロールによって価値観を蟻と同一化されており、蟻たちと共に昇る太陽を
微笑みながら眺めるのだった。
そして新たなる局面(フェイズⅣ)が始まる…。

※この先の解釈は様々で、彼らは蟻の先兵として地球を自然に戻すために彼らを連れ戻る、この星で新た
な命を育む、蟻と理解し合いこの惑星から立ち去る、等々。

951:本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2015/03/28(土) 22:31:20.58 ID:H25VzCdz0.net
ネイティブアメリカンやアボリジニを髣髴とさせる話だな

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