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858:本当にあった怖い名無し2021/11/19(金) 09:06:34.20ID:oyl238J50
『プラスチック姉さん』からもう一つ
サバエナ様という鬱陶しい悪神に付きまとわれている双子が、サバエナから逃れるために海に行って釣りを始めた
海風が寒いな~って双子が思ってたら、それを察知したらしいサバエナ様がありがた迷惑にカーディガンを持ってやって来る
サバエナ様は「体を冷やすな。こんな所にいたら危ないぞ」と過保護に双子の面倒を見ようとするが、双子は「あんたが鬱陶しいからだよ」と小さく悪態を吐く
すると双子の釣り針に何かが掛かり、海亀が釣れた
この海亀、“亀は万年”という諺に因んで本当に1万年の寿命を持っているらしいのだが、それ故に非常に臆病で、「殺さないで下さい!殺さないで下さい!」と必死に懇願し始める
双子が「殺さない」と説明するのだが、それでも海亀は耳を貸さずに怯え続ける
さらに、その場にサバエナ様という悪神が居ることも災いし、サバエナ様の悪評を知っている海亀はますます被害妄想を加速させる
サバエナ様「安心するがいい。お前の命などいらない」
海亀「安心させてから、殺すおつもりで?」
サバエナ様「くどい!殺さぬと言っておろう!」
海亀「しかし、口約束でしょう?」
双子やサバエナ様が何を言っても海亀には通じない
「言葉は通じるが会話が成立しないタイプだ」と分析した双子は、海亀をさっさと海へ還してしまおうとする
海亀「還す?あの世へ還すおつもりですか?」
海亀は「どうか命だけは」と額を地に擦り付けて懇願し、大量の白蝶真珠を差し出す
サバエナ様「そんな物いらぬ!」
海亀「殺してから奪うおつもりで?」
サバエナ様「本当に殺されたいのか?(イライラ)」
海亀「ほら、やっぱり殺すつもりじゃないですか?」
「もうめんどくせーわ」と双子は海亀を蹴り飛ばして無理やり海にリリースしようとする
すると海亀は奇声を上げながら激しく痙攣し始める
「打ち所が悪かったのか!?」と困惑する双子
するとサバエナ様がこう言った
「ちょうど今日で1万年だったのだ」