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【笑える怖い話】幽霊にケツドラムInfernoかまして追い払った話

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そういえば私が前の職場で夜勤してた時に遭遇した幽霊にケツドラムInfernoかまして追い払った時の話なんですけど。私の職場は団地の中にあって、配属された時から先輩たちに「ここ幽霊出るから笑」って脅されて(からかわれて)たんですよ。

実際、でっかくて古い団地だからか、何度か怪奇現象っぽい事に出くわしたりもしたんですけど(開ボタン押してるのに車椅子ごと扉に挟まれかけたり)、見えないし、幽霊なんていないでしょ。みたいな感じでビビリつつも忙しさにそんな事も忘れながら夜勤をしていました。

2019年の9月の事です。
当時の私は(今も)ガリガリガリガリガリガリガリガリガ口リ才、ガ口リ才の事ばかり考えていました。
プメを観てガリに目覚めた私は毎日のようにガリの神作品を支部で探し求め、今まで行った事のない頻度で映画館に通っていました。

※プメ→アニメ「プロメア」のこと

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そんなガリ民の私は、ハイテンションのまま仮眠も取らず夜勤に入りました。
仕事も片付き、ご利用者さまの介助も終わり(ショートステイの施設だったのでたまたまご利用者さまと私の二人だけでした)休憩を取ろうとした私は仮眠をせず…フロアでガリ作品を検索し始めました。

もともと事故が怖いので、よほどの事がない限り仮眠は取らない人間だったのですが、てぇてぇガリを脳内に吸収せねば。
そう思った私は一心不乱にガリ作品を検索しつつ、自分が投稿したガリ小説の誤字を直していました。
その時、私は先輩から言い付けられていた事を一つ忘れていました。

襖を閉め忘れていたのです。

私の職場には先輩たちから気をつけるよう言われていた事がいくつかあって、
その中で奇妙なルールが「フロアの襖は全部閉めること」というものでした。
先輩に理由を訪ねると「夜は特に、覗いてくるからね。隙間から」と言われて、
先輩があまりにも当たり前のように言うのでめちゃくちゃ怖かったのを覚えています。

私もビビリなので先輩の言う通り、襖が開いてたらすぐ閉めるようにしていたのですが、
その日だけはガリの小説を読むのに夢中で完全に忘れていました。
私はガリ小説を読み終え満足し、休憩は切り上げて誕生日会の準備をしようかなあなんて
思いながらソファから腰を上げた時でした。
フロアにあるご利用者さまの荷物入れになっている押し入れの襖が、半分ほど開いていたのです。

「あれ、私閉めなかったかなあ。とりあえず閉めとこ」

と思いながら、襖に手をかけた時でした。
ゾクリ。と背中に嫌な寒気が走って、私は気持ち悪くなって急いで襖を閉めようとしました。
その時、私は押し入れの奥に何か白いものが見えました。

帽子かレクの道具か何か落ちてんのかな。と思った私はそれが人の顔である事に気付きました。
男か女かわからない無表情の顔に目と鼻と口がついていて、私は頭の中が真っ白になって悲鳴を上げそうになりました。

でも、悲鳴を上げたら何か良くない事が起こるかもしれない。ホラー映画とかって悲鳴上げた人間から殺されるじゃん。
そう思った私は昔2chでよく見た、幽霊を撃退する方法を思い出していました。
自分が七五三参りをした場所のお守り、塩、ファブリーズ……。どれも手元に持っていなかった私は、ふと二つの方法を思い出しました。
「びっくりするほどフリーダム」と「スケベな事をひたすら考える」でした。もう完全にパニックになっていた。

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私は、このヤバいのが寝ているご利用者さまに行ってしまったらあかん。と思ってもう何とかしないと、
何でもやったると思って、なんとかスケベな事を考えようとしました。
スケベな事、スケベな事……。
その時、私はズボンのポケットの中に、誤字を修正したばかりのガリ小説がある事に気付きました。

私はこれの4ページ1行目(※プロメアの18禁pixiv小説)から恐怖を吹き飛ばすつもりで音読を始めました。
恥とかそんなものはどこにもなく、とにかく目の前の状況を何とかしようと、
数年間奇妙な体験をしていた正体であるかもしれないソレへの恐怖を何とかしようと、
2chのオカルト板の知識に縋る思いでスケベなシーンをひたすらに音読しました。

すると、それまで全く表情の変わらなかった襖の奥の顔が、何か奇妙なものを見るような、怖がっているように顔を歪めました。
私はこれは効果あるんじゃないかと思って、ガリが1つになって燃え上がっているクライマックスシーンを音読しながら
自分の尻をスパァン! スパァン!と叩き始めました。

けれどもかなり大きな音で尻を叩いてるにも関わらず、襖の顔は消えません。
もうだめなのか、もうなんか幽霊とかこの世にいると本気で思っていなかったのに、
私は殺されたり呪われたりしてしまうのか。

もう恐怖でいっぱいになって頭が混乱した私は、あまりの怖さに、なぜかInfernoを口ずさみ始めました。
するとガ口とリ才が熱い戦いを繰り広げ、一つになって燃え上がって地球を救った本編の光景がよみがえってきて、
彼らの姿に勇気が湧いてきた私は恐怖を吹き飛ばすように半泣きで叫びながら自分の尻を叩き、Infernoを熱唱しました。

「とぇーいずふぁいやーおーうぇいずにゅー」みたいなうろ覚えの歌詞を半泣きで叫びながら、
私は幽霊を追い払うつもりで必死に尻を叩きました。
「I know I know\スパァン/I know I know\スパァン/I will be here for you\スパァン/Wherever you go…」
すると、襖の顔は何故か泣きそうな顔を浮かべながら私の顔をじっと見つめていました。

もしかして、私のガリへの熱い思いが伝わっているのか!?この未知の存在も、
ガリを認知できるのか!?おいでよガリの沼へ! プメはいいぞ!!
私の心は歌と共にクライマックスまで高上り「とぅーいんふぇーのいんふぇーの!」
とうろ覚えの歌詞を高らかに歌い上げながら襖の奥にYouTubeのプメのPVを見せつけました。

この存在は幽霊なのか。それとも他の未知の存在なのか。そんな事はどうでも良い。
生者と死者、私と襖の怪奇、2つの炎が一つになる時、きっと私たちは分かり合えて同じプメ民になれる――。
そう思った私は最後の「They'd lead me to you…」が終わった後、自分の尻を締めに一回叩き、襖の奥へと視線を向けました。

いませんでした。
さっきまで震えて変な顔をしていた襖の顔は、その場から消えうせていました。
私はとっさに、ご利用者さまの部屋に行ったのではないかと思いました。
よく部屋にも出ると先輩たちが言っていたので、私はまずいと思って部屋に急ぎました。
けれども、そこにはご利用者さまが穏やかに眠っているだけで、私はほっとしながらも、
一晩中ご利用者さまの側で離れずに介護記録を書いたりして仕事をしました。

翌朝、日が昇ってからも特にフロアには異変がなく、私は夢か疲れて幻覚でも見ていたのかと思いながら、朝食を作りながらご利用者さまに「昨日、音がうるさかったですか? 」と聞くと「寝てたからなーんにも? 何かあったのー」と仰って下さったので、私は「幽霊を見たかもしれない」と伝えました。

するとご利用者さまは「幽霊より、生きてる人間の方が怖いから心配しなくて大丈夫よー」と言ったので、私は「流石、戦前生まれの言う事は違うなあ」とほっとしてしまって、とりあえず出勤してきた先輩に「先輩が前に言った襖のやつ、私も見たんですけど」と報告しました。

すると先輩は襖をじっと見つめながら「……いなくなってるんだけど」と驚いたようにボソッと呟きました。
「清見さん何やったの?」と先輩に聞かれましたが、とても先輩に、スケベ小説を音読しながらケツドラムInfernoをしたとは言えず「……お経唱えました」と嘘を付きました。

それ以来職場では幽霊の存在は消えたらしく(他の棟にはやっぱりいるらしい)
異動になってから自分の胸の中に秘めていましたが、ふと懐かしくなって書き起こした次第でした。

プメとガリはいいぞ。
おわり。

プロメアのPVです。
めちゃくちゃ格好いいのでぜひ観てください。
幽霊に効果があるかどうかは保証できませんが、心が元気になって怖さも吹き飛びます。
https://www.youtube.com/watch?v=Q1z8XFR3nNg

参照元ツイート:https://twitter.com/Citrus_Kiyomi/status/1415295476241375232

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