世にも奇妙な物語

【世にも奇妙な物語】<皆のトラウマ回>織田裕二主演「ロッカー」

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概要

「ロッカー」は世にも奇妙な物語で放送されたエピソードの1つ。
1990年5月3日に放送された第4話という超初期の作品でありながら、その怖さはシリーズの中でも一二を争う作品でもある。

・悟- 織田裕二:主人公。産業スパイとして夜の研究所に忍び込んだ。赤い帽子がトレードマーク。
・佐口邦夫 - 段田安則:研究所職員。

プロローグ

ある研究室からロッカーに向かう白衣姿のタモリ。ロッカーを開けて着替えはじめる。

「つい熱中してこんな時間になってしまいました。
仕事に精はするにせよ、何かに熱中するということはとても充実感のある事です。
しかし、何かに熱中するあまり、我々は自分の身近に起こる様々な現象に鈍感になっているのではないでしょうか?
世にも奇妙なもの、そして恐怖は実は我々のごく身近に存在するものなのです」

着替えたタモリがロッカーを閉めると、その裏には帽子をかぶった1人の男が…

とにかく、気を落ち着かせて身の回りに十分注意を払うことです。

と、タモリは部屋を出て守衛に挨拶をするが、部屋にもう1人残っていることも伝えその場を後し霧の中へ消える…

動画

あらすじ

人気が無くなった研究室で悟は研究文書をスキャンし盗み出そうとしていた。
が、そこに佐口が入ってくる。気付かれないよう息を殺す悟だが、物音を出してしまった事から気づかれ研究文書を盗もうとしていることがバレてしまう。佐口が襲い掛かり悟はかわして逃げるも執念で佐口は足にしがみつく。
「人が…苦労して…研究したものを…返せ!」
佐口が悟を締めあげるが、悟は近くにあった灰皿で佐口の頭を殴る。その一発で佐口は倒れてしまった。

呆然とした悟が落とした灰皿の音に守衛が気づくが、悟も佐口に締め上げられたせいで思うように動けない。なんとか立て直し逃げようとするも既に守衛が接近。ロッカールームに逃げ込むが袋小路に入ってしまい焦るが、手近なロッカーに入り間一髪入室した守衛に気づかれずに済んだ。守衛は倒れている佐口を見つけ悲鳴を上げながらその場を立ち去る。

一段落し改めて逃げようとする悟だが、ロッカーを開けようとするも何故か開かない。今度はロッカーに閉じ込められてしまった…

そうこうしているうちに警察が来てしまった。刑事(演:菅田俊)も鑑識も入りロッカーも指紋を取られたり写真を撮られたりする中、ロッカーから見える佐口の死体は何故か悟を見ながら笑っていた…
バレないようロッカーの中で身をかがめる悟だが、よくよく見てみるとロッカーの扉にはポラロイド写真と名刺が。そこ書かれていたのは「佐口邦夫」。

「あいつのロッカーだったのか…」

悟は自分が殺した男のロッカーに入ってしまっていたのだった。

一通りの捜査が終わるも未だ出られない悟。佐口を殺した光景がフラッシュバックする中、再び人の声が聞こえる。
再び警察が入る中、目の前で研究員が会話する。
「新型バイオセンサーの設計図が盗まれたんだってよ。」
「産業スパイかなぁ。佐口も間が悪いよね。」
呑気な事を言う研究員たちに対し刑事が「ちょっとお聞きしたいことが…」とロッカーの前で詰め寄ってしまう。その緊張感に悟は思わず音を出してしまう。
音に気づき刑事はまるで悟を睨むかのようにロッカーをのぞき込む…

と、ロッカーが大きく揺れる。どうやら廃品回収業者がロッカーを引き取りにやってきたようだ。
「捨てるロッカーにガラクタまで入れて」と文句を言う業者だが、悟の入っているロッカーを開けようとしても開かず、そのまま運搬。男1人が入ってるというとんでもない重さに2人がかりで運ぶが、中の悟の目には外の陽の光が。
そう。悟にしてみれば図らずも事件現場から脱出することに成功したのだ。思わぬ幸運にロッカーの中で笑う悟。

軽トラにロッカーが載せられ運ばれる中、悟は再び脱出をしようとするも相変わらずロッカーの扉が開かず。そして窓から見える光景もスクラップの山ばかりに。

トラックがやってきたのはスクラップヤード。近くにはメキメキと鉄くずを潰すプレス機が。
思わず苦悶の声を上げると荷下ろしをしていた作業員も流石に気づくが、近くにいた作業員はイヤホンでマイケルジャクソンの「スリラー」を聴きながら作業しており「耳遠いんだろあんた。さっさと片付けてしまおうぜ。」と空耳にされてしまう。

ロッカーは巨大な電磁石クレーンによって持ち上げられプレス機に運ばれる。悟も大声を上げて助けを呼ぶがその声は誰にも届かない。
ロッカーはなすすべなくプレス機に入れられ上から押しつぶされ…

汗だくの悟。ちゃんと手も動いていることに安堵を見せる。先ほど見ていたのは夢だったのだ。思わず笑い声が出るが…

「おい?今声聞こえなかったか?」
「耳遠いんだろあんた。さっさと片付けてしまおうぜ」
作業員の会話とイヤホンから漏れるマイケルジャクソンの「スリラー」…
そして電磁石が付いた油圧ショベルで持ち上げられるロッカー…

状況は全く変わっていなかったのだ。

乱雑に地面にロッカーが落とされるとその衝撃でついにロッカーが少し開いた。そこからは作業員の姿も見える。
助けを求めるがその頭上にはクレーンが…

「助けて~!」
ロッカーの隙間から手を出し
「誰か助け

グシャ

クレーンによって正方形に固められた鉄塊がスクラップ置き場に乗せられる。が、その鉄塊からは何故か赤い帽子がはみ出ていた…

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