後味の悪い話

【後味の悪い話】村上春樹がエッセイで書いていた話

811: 名無し:21/05/16(日) 07:16:43 ID:bIIs
村上春樹がエッセイで書いていた話。

某出版社のAという男性が家にやってきて
「今度現代文学全集をつくるのですが、それにあなたの作品『風の歌を聴け』を載せたく思います」
村上春樹が
「『風の歌を聴け』は文学全集に乗せるのに向いた作品ではないので、他の作品にしてください」
と答えると、Aが長々と持って回った言い方で
「いえ、『風の歌を聴け』が長さ的にちょうどいいので、この作品を載せたいです」
というようなことを言った。
(人の作品を量り売りみたいに扱うんじゃない!)
と苛立った村上春樹は、
「でしたら、このお話はなかったことに」
「広告に『村上春樹』の名前を載せてるんです。断られたら困ります!」
「……広告に名前を載せるとき、僕の許可を取りましたか?」
「いえ、とっておりませんが」
「お引き取りください」

その後、Aは、村上春樹の知人たちを通して説得しようとしてきた。
村上春樹は知人たちに、なぜ自分がAの申し出を断ったか、丁寧に説明した。
分かってくれる人もいたが、怒ってしまう人もいた。
結果、村上春樹は知人を何人か失うことになった。

現代文学全集の出版は、結局とん挫した。
そしてAは自◯した。
どうも村上春樹以外の作家ともトラブルがあったらしかった。

村上春樹は自◯の一因が自分にあるのではないかと悔いつつ、
「それでも、大切な自分の作品を量り売り扱いされるのは受け入れられなかった」
と、書いていた。

812: ↓名無し:21/05/16(日) 08:10:28 ID:ze5H
村上春樹作品は好きじゃないけど正論すぎる

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