後味の悪い話

【後味の悪い話】『依頼:野獣の心』

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306: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ 2016/07/22(金) 00:56:57.79 ID:LW4iV3320
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『依頼:野獣の心』

「自分が狩りに出かけている間に、妻のハンナが行方不明になってしまった。探してほしい」

狩人、ニーレンの依頼を聞き、行方不明のハンナの調査を始めるゲラルト。
村人たちに聞き込みをすると、どうやらハンナは夜明け前に森に行く姿を目撃されたきりだという。
ハンナの他に、もう1人の女が一緒だったらしいが、そちらの方は顔はわからず。
「森からはたびたび人狼の遠吠えが聞こえる。もう彼女の命はないだろう」と、村人たちは悲観的。
それでも彼女を探すため、ハンナの残した痕跡を追っていると、
途中でハンナの姉のマルグリットが姿を現し、
「こんなに時間がたって、生きてるはずない。倍のお金を払うから、妹は死んだって伝えて」とのたまう。
妹が心配じゃないのか?と問いかけても、
「心配だけど、妹は戻らないし、わたしにはもう彼しかいない。
妹が何かに殺されたって知ったら彼は仇を討とうとするわ。自分の命を落としても。
そんな事をせず残りの人生を幸せに生きてほしいだけ」と。

ここで本当に調査を終えることもできるが、続けると主張すると、
「ウィッチャーは血も涙もないバケモノだわ」と言い捨て、彼女は行ってしまう。
追跡を再開すると、足跡の先に引き裂かれた女の死体が散乱している。
おそらくこれがハンナなのだろう。爪痕から犯人は人狼だと特定する。人狼の足跡もあった。
更に追跡を続けると、破れた布きれが落ちていた。人間の男の服だ。
それらを辿ってゆくと、森の中にひっそりとたたずむほったて小屋が。
小屋の中に落ちているメモを読むと、内容は次の通りだった。

「ハンナの愛と気持ちでなんとか抑えてはいるが、満月の夜だけは抑えがきかない。記憶も飛ぶ。
変身している間は誰も傷付けぬよう、ハンナから遠く離れ、森の奥深くに隠れなければ」

この森に棲む人狼は、どうやら依頼者本人のニーレンのようだった。

307: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ 2016/07/22(金) 00:57:39.22 ID:LW4iV3320
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変身時に理性のない怪物に成り果てるのであれば、殺さなければいけない。
もうすでに彼は、暴走の果てに愛した妻でさえ手にかけてしまっていたのだから。
さらに周辺を調べてみると、小屋の下に広い洞窟があるのを見つける。
どうやらそこが人狼の隠れ家になっているらしく、ゲラルトは夜になるまで洞窟内で待つことにした。
果たしてその夜人狼はやって来た。理性を失っている人狼と対峙し、追い詰めるゲラルト。
そこに制止の声がかかった。

「やめて!彼にひどいことをしないで!」

二人の間に割って入ったのは、マルグリットだった。
ニーレンが人狼だという秘密を知っていてもなお、マルグリットは彼を愛していた。
なのにニーレンはハンナを選んだ。ニーレンと一緒になりたいマルグリットは、
ハンナにもニーレンの本当の姿を見せてやれば、彼女はニーレンを怖がり、別れ、
結果自分がニーレンと付き合えるのではないかと考えた。
だがニーレンの隠れ家に連れてきたところ、理性を失ったニーレンは覗きに来た2人に気付き、
ハンナは引き裂かれ、マルグリットは命からがら逃げたのだ。
姿を見せるだけでよかった、死ぬなんて思ってなかったと主張するマルグリット。
ゲラルトに斬られ、痛みで正気に戻っていたニーレンはそれを聞いて激怒し、
お前がハンナを殺したのだ、殺してやるとマルグリットに対して殺意を剥き出しにする。

ここでゲラルトは、人狼を殺しマルグリットを助けてやるか、
自業自得な彼女を放っておき、ニーレンを一旦見逃すかの二択を選べる。

308: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ 2016/07/22(金) 00:59:06.24 ID:LW4iV3320
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前者を選ぶとマルグリットは助かるが人狼を殺すことになる。
村人たちは、妹をなくし、ニーレンまでいなくなり、
独りになってしまったマルグリットを不憫だと憐れむ。
彼女の所業も知らずに。

後者でも人狼はマルグリットを殺した後、ゲラルトを追いかけてその首を差し出す。
「死にたいならロープと頑丈な木を探せ」と、ゲラルトは突き放そうとするが、
「やろうと思ってもできなかった。頼む」と、とどめを刺される事を望んだ。
村人は噂する。ハンナがいなくなり、マルグリットまで失ってしまったニーレンが
村をそっと出て行ってしまったのも無理はなかった、と。

途中で調査を切り上げるとニーレンもマルグリットも生き残るが、人狼の脅威は村を恐怖にさらし続けることになる上に、
元凶となった身勝手な姉が何食わぬ顔でニーレンに寄り添うのかと思うといい気持ちはしない。
「ハンナは死んだ」と伝えられるニーレンの気持ちを考えるといたたまれない。

調査開始の時点で「狩人が人狼に変身し、自覚がないまま愛する妻を引き裂いて殺してしまった」、
「妻を危険な場所へと案内し、間接的に殺したのは妻の姉だった」という悲惨な過去は変える事ができない。
結局どの選択肢を選んで依頼を終えても幸福な結末にはならず、後を引く悲しさが残る。

これの他にもウィッチャーは後味の悪いクエストがちらほらあるので気が向いたらまた。
……最初の投稿の分母間違えちゃったのは内緒な。

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