世にも奇妙な物語

【世にも奇妙な物語】三人死ぬ

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テレビのワイドショーで「緊急非難」について解説している。
「私なら自分の身を犠牲にして他人を救いますね」などとのたまう竹内弁護士(露口茂)

番組は次のコーナーとして超能力者が登場するとしCMへ。
「時間を超えて過去や未来に行ける」というその超能力者に武内は「しょせん手品」と懐疑的。

その超能力者は番組の中で「スタジオでは時空の移動はできないが、過去を覗き見ることができる」と宣言。
スタジオの隅で武内も見守る中、超能力者は水晶玉を通して未解決事件「4億円事件*1」の犯人像について語り出す。
が、武内が知っている犯人像と全く違うため一瞥してスタジオを出てしまう。

スタジオからの帰り際。スタッフから次回の放送内容についての案が出される。
次回は「凶悪事件」を特集し、中でも4年前の「ヨツトモ銀行猟銃人質事件」を取り上げる事に。
この事件では人質が3人も殺され、犯人も警官隊の突入時に射殺されるという凄惨な事件であった。

武内が楽屋に戻るとそこには超能力者が使っている水晶玉が。
触ってみて「ただのガラス玉じゃないか」とバカにすると水晶玉が落下、割れると中から紫色の煙が…

武内は逃げるようにテレビ局からタクシーに乗り込む。
資料をめくっていると車内では「人生いろいろ(島倉千代子)」がかかっており、
武内は「懐かしい歌だなぁ」と言うが、運転手からは「新曲ですよ」と言われる。

と、時計は3時前。もうすぐ銀行が閉まる時間。
今日中に振り込まなければならない用事があるため、武内は車内にカバンを置いて急いで銀行へ向かう。
その時、大事な弁護士バッジも落としたことに武内は気づかなかった…

ATMではカードを入れるも「当銀行ではお取り扱いできません」と出されてしまう。
そして取引日を見てみると「昭和62年5月9日」と書かれている。

シャッターが閉まるなか警備員にクレームを言うと背後から殴られたうえに蹴りを入れられる。
その男の手には猟銃が。
竹内は3人の人質が死んだ銀行強盗事件に巻き込まれてしまったのだ。

行内で照明に発砲し銀行内は真っ暗に。
男は銀行員に対し金を詰め込んで差し出すよう要求。
そんななか1人の行員が隠れて警察を呼ぶためのボタンを押したところばれ、激高し行員を射殺。
そのまま全員を人質にし、立てこもる事を宣言する。

事件発生から3時間半あまり。
警察に逃走用ヘリを要求するも用意してくれないことにいら立つ男に対し、
武内はいま巻き込まれているこの事件こそが「ヨツトモ銀行猟銃人質事件」であり、
時間を超えて事件現場に居合わせている事に気づく。

過去へ行ったことに信じられないものの、
もし現実通りであれば夜明けに警察が突入し大角は射殺される事になる。
事件解決まではあと10時間ほど。

未来の記憶では犯人は猟銃で3人を射殺している。
そしてすでに1人殺しており、現実通りであればあと2人が死ぬことになる。
だが事件の資料も詳細までは読んでおらず誰が殺されたかを思い出せない。

思い出そうと挙動不審だったところを犯人に目を付けられる。
刑事ではないかと疑う犯人に対し自分は弁護士だと言うが、
肝心の弁護士バッチを落としてしまい証明することができない。
カバンも無く、テレビに出ているといっても4年前には有名ではなかったため知名度も無い。

「でたらめを言っている」と激怒し射殺しようとするが、その寸前、老紳士が待ったをかける。
「無抵抗な人質を殺すのか。どうしても殺すのなら私を殺せ。」と名乗り出たため、
その度胸に感服したか事なきを得るが「次はないぞ」と警告される。

その時、武内は「女性の人質を解放してほしいと交渉し提案した勇敢な男性がいた」ということを思い出す。
史実通りであればその人が殺されることになる…

その直後、老紳士は犯人に人質女性の解放を提案。それに対し武内は老紳士に語りかけるが何も言うことができない。
犯人は「自分が本気であるという証拠」として老紳士を射殺。死体を表に出すことを命じる。
銀行内がパニックになる中、武内は心の中で(自分が止めれば運命を変えられたかもしれない)と考えつつも
「これは決められた運命だ」とも自己弁護。とにかく、死ぬのはあと1人…

それから時が過ぎ、時刻は翌1時20分。警官隊突入まであと3時間。
人質はもう1人殺される…
一体誰が死ぬのか、資料には被害者の名前も書いてあった、だが思い出せない…
と、そんな中、犯人が外を見ている間に人質の1人が逃げようとするのを発見する。
もし人質が逃げたことを知れば激高し、目をつけられている自分が殺されるかもしれない。

3人目は自分なのか…?

まだ気づかない犯人についに武内は

「…逃げる…」

「…逃げるぞ!逃げちまうぞ!!」

と、人質が逃げてしまうことを言ってしまう。

気づいた大角は逃げようとした人質を撃つ。

水槽が割れてまたしても銀行内は悲鳴がこだまする。

犯人からは感謝されるが、他の人質からは白い目で見られる。

(そんな目で見ないでくれ…これは緊急避難なんだ…俺は殺されていたかもしれないんだ…)

そう考えつつも、これで3人が死に、もう誰も死ぬことはない事を確信する。

(俺を責める資格は誰にもないはずだ…)

そして、朝が来た。

疲れ眠っている武内を起こしたのは警官隊突入の音だった。
犯人が警官達とやりあおうとするも、警官達の一斉射撃によってハチの巣にされ崩れ落ちる。
ついに、ついに生きて帰ることができた。
終わった…何もかも終わった…

そう思い立ち上がった瞬間

崩れ落ちた犯人の猟銃が自分の頭を狙って暴発し…

(何故だ!?何故自分なんだ!?3人目は死んだはずだぞ…どうして俺が…)

事件直後の現場検証。

逃げようとして撃たれた人質はなんとか息があったものの、
武内の顔は散弾を浴びて無残な状態となっており、判別できる状態ではなく即死と断定。
もちろん身元を明かす物も持っていない。
人質に協力を依頼しようとするも「犯人に協力した男に協力したくない」と人質たちからも拒否される。

そうだ…思い出したぞ…

3人死亡

1人重傷

死亡者のうち1人は身元不明と書いてあった…

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